スタンダードダンスの中で、タンゴ以外は
スウィングダンスと言われます。
この違いはさておき、スウィングの意味が
良くわからず踊っているペアが多くいます。
スウィング、日本語ではブランコのような
振り子運動を言いますが、ダンスに於いて
スウィングを理解しないと上手く表現ができません。
ダンスを踊っていると、コーチャーにボディを使い
スウィングをする様に注意されることが有ります。
すると、経験の浅い踊り手は、ボディを足で押し出し
そのボディを使って下半身を振り込もうとします。
つまり、言葉をそのまま理解して、身体を動かし
その勢いで足を大きく振り出すと思ってしまいます。
この踊りの典型が、クイックステップ等の
サイドスウィングをする時、床を蹴って、足を滑らせ
大股で踊るペアに見られます。
足は、単独で動かすと、歩幅は広がっても
引き寄せが遅れ、結果、バランスもフットワークも
損われてしまいます。
ボディスウィングとは、両足を前後に開いた
中間バランスから始まります。
前進のスウィングは、前方の足でボディを引き付け
次の中間バランスになるまで、後方のレッグが
振り込まれます。
後退のスウィングは、後退の足でボディを引き付け
次の中間バランスになるまで、前方のレッグが
振り込まれます。
この中間の前後の足に体重が移る時から
カウントを取り始め、振り込まれた足が
床をキャッチして、中間でコントロールするまでが
一つのスウィングであり、最初に数える音の長さです。
多くの間違いは、足を揃えたところから、広げる時
音を数え始め、音の中心では突然体重が乗ります。
つまり、階段を下りる時と同じです。
スウィングダンスが上手く踊れない方は、
階段を下りるような音の取り方や、足腰の悪い方が
歩く、突然前方の足に体重が乗る踊り方です。
普段、私達は、ボディスウィングしながら歩いています。
足が前方に振り込まれた中間の状態から
一歩の始まりとして歩いています。
しかしながら、ダンスを始めると、足型を動かす事が
踊りと思ってしまい、たとえ20代の方でも
高齢者の歩き方の様になってしまうのです。
社交ダンスの技術用語には、そのまま鵜呑みすると
全く異なった運動になってしまうものが多いです。
言葉をそのまま理解するのではなく、実際はどうなのか
理解できていないと、不自然な踊りになってしまう事が
多いものです。
例えば、アップと言えば上がる事では有りません。
また、ダウンと言えば低くなることでは有りません。
正しく理解して、楽しい社交ダンスを踊りましょう。