ラテンアメリカンダンスの頭の使い方 | 社交ダンスはヒップホップよりやさしい

社交ダンスはヒップホップよりやさしい

学校教育におけるダンスと言えば,ヒップホップが主流となっていますが、社交ダンスは二人で助け合って踊ることにより誰でも覚え易く、技術とマナーが自然と身に付きます。
子供からご年配まで、踊ることにより相互理解が得られる、素晴らしい芸術的スポーツです。

ラテンアメリカンダンスを踊る時、
大切な技術に、頭と視点の定め方が有ります。
急激な運動や方向転換、素早い表現の変化等
ダンスに於いては、頭の使い方が不可欠です。

クラッシクバレーを参考にして頂ければ良いのですが、
回転や移動にあたって、上手く視点を変えられないと
表現だけでなく、バランスも失ってしまいます。

基本的に、アクセント表現や、素早い方向転換は
頭と視点を止めておいて、身体の方向が定まってから
頭を新しい方向に見る事によって動かします。
これが素早く頭を動かしている様に見えるのです。

しかしながら、見ている人には頭を動かしている様に
見えたりするのですが、踊り手は、頭の方向を
素早く動かそうとはしていません。
大切なことは、首から上は、ボディが回転し終わるまで
視点を止めていなければなりません。

ボディが新しい方向に向いたとき、身体の筋肉が
捻じれた首と頭を元の位置に戻すのです。
この時大切なことは、決して頭を強く動かさない事です。
ここで強い意志が働くと、頭が大きく回りすぎたり
振り切れたりして頸椎を痛める事が有ります。

頭の方向を変えるときは、新しい方向の対象物を両目で
捕らえます。見る前にその方向のポイントを想像します。

スタンダードダンスのタンゴにおいても、
女子がプロムナードポジションからクローズドポジションに
戻る時、頭を振っている方が見受けられます。
意思を持って頭を強く振ると、むち打ちと同じ症状が
首の周囲に現れる事が有ります。

社交ダンスに於いて、どんなに早く回っても、
踊り手は、見てるポイントを変えているだけで、
全く目も回りませんし、回った感覚もありません。

見ている人が回って感じているだけで、
踊り手は視点が変わっているだけなのです。
視点を止めて首から下を回転させ、
頭が止めていられなくなった時、首の筋肉を
元に戻しているのです。