社交ダンスは、マナーが重要視されるダンスですから
踊っている間は、お互いに相手の事を思いやり、
楽しく踊れるように努力しなければなりません。
しかしながら、多くの踊り手の笑顔の裏側を見ると
本音とたてまえが複雑に絡み合い、外見的な美しさと
随分違った気持ちで踊っている場合があります。
中でも、男性にとって、女性の気持ちは笑顔とは
裏腹の状態であることが多々あります。
特に、上手と周囲から思われているベテランの男性は
気を付けなければなりません。
女性を思うがままに踊らせることが出来るから
社交ダンスは楽しいと思っている男性は要注意です。
１人で踊っているのならいいのですが、組んだとたんに
自分の事しか考えられず、女性を力づくで振り回している
自称名ダンサーが中高年に目立ちます。
本人は全くそんなことは解っていないのが一番の悲劇で
相手をする女性はただひたすら我慢をして、表向きは
素敵な笑顔を作り続けます。
男性にとって大切なことは、女性は自分が踊る為の
道具ではなく、女性を楽しく踊らせる為に
エスコートする、という事です。
リードとは自分の行きたい方向に引っ張るのではなく
女性に演技してほしい方向に踊りたくなる様に
導く事です。
実は、ダンスのステップもホールドも女性が自由に
伸び伸びと演技できるように長年に渡って研究され
改良されてきました。
ダンスは笑顔で楽しく踊る様に指導するのですが、
たとえ競技選手であっても心から笑顔で踊っている
とは言えないのです。
何故なら、一生懸命リーダーに付いていく事を強いられて
顔だけのカップルが多いのです。
先ず、大切なことは、女性が自然に笑顔になるリードが
大切だという事です。男性が自分のバランスの中に
女子を引き込むと、女性は反射的に上半身を遠ざけ
あたかもダンスを踊っているかのような形になります。
これが、困った事に間違った踊りを覚える原因でも
在るのです。
男性と女性が正しいバランスとコンタクトを取ると
自然と美しい二人のシルエットになります。
エキスパートが踊っている時に、女性が大きく反って
見えるかもしれませんが、正しく踊れるようになると
自然に美しい形が生まれ、女性は全く無理をしては
いないのです。
２人が反って運動をしているスポーツは有りません。
２人が正しいバランスと運動をすると
美しい曲線やアーチた生まれるのです。
男性はむりやり自分の思い通りに引っ張る
踊りをするのではなく、女性が自然にフィットして
美しい曲線を作れるような技術を身に付けましょう。