あけましておめでとうございます。去年はいろいろな方にすっかりお世話になりまして、誠にありがとうございました。今年もどうか宜しくお願いいたします。
ライフに参加なさらない皆さん、長らくご無沙汰しております。二年もちゃっかりブログを休ませて頂いた菜之花です。
本当は去年復活する予定だったのですが、仕事が忙しかったり、体調を崩したりで、なかなか書き出す勇気がありませんでした。
(誰ですか、ライフで先行狙って収穫ばっかりしてるからだろ、なんて仰るのは。新年早々、本当のことを言っちゃいけませんってば)
ところがこの度、ライフの水友さんからブログテーマのリクエストがありましたので、図々しくもこそこそと応じさせて頂きます。
去年は茶の木やら、栗やら、桃やら…と庭が幾つあっても足らないような悪評高い「木クエスト」に悩まされた皆々様、本当にお疲れ様でした。水友さん方のお洒落なデザインだったお庭が次々と樹海に呑まれていく光景は、何だか木に食われているようで、ちょっと心痛むものがありましたな。因みに菜之花の庭は初めから崩壊してますので、これからバオバブの木が出てもどんとこい!ですが(何を言うかお前は)
というわけで、今年もまた木に食われますでしょう皆様。ちょっと息抜きにこっちが木を食ってみる、というのは如何でしょう。
但しそれが木クエストより楽、ということは決してないのですが。否、正直言えばクエストより地獄になること請け合いなんですが……
ここに書きますレシピは○十年前、菜之花の母がドイツに住んでいた頃、こちらで通っていたお料理教室の製菓マイスターから教わってきたものです。
って、菜之花の母は娘に似てギネス級の物臭なので、一度も作ってくれたことはないんですが。
というか、高い授業料を払って何年も通っていたくせに、教わったレシピは手作りのじゃがいも団子以外は何も作ってくれなかったような覚えが……
まあ後ほどその授業で教わったレシピを見せてもらいましたところ、どれも正直、暇とお金と立派な料理器具を持て余しているようなセレブ奥様でなければ「こんなことやってられるかい!」と言いたくなるようなものばかりだったのも確かですけど。
というわけで、実際に菜之花がバウムクーヘン作りを見学させてもらえたのは、同じお料理コースに通っていた母の親友がクリスマス前に焼く時でした。この人は事実上セレブ奥様で、メリーウィドウで、しかも広いキッチンとプロも使うような料理器具の持ち主ですから、条件は揃ってるってわけですね。全く羨ましい。
さて。
材料に移る前に、まずは準備すべき必要品を挙げてみようと思います。
1. 熱の廻りがバランス良い、なるべく大きいオーブン
(オーブントースターで作る勇者な方もいるようですが、ある程度の大きさとなるとちゃんとしたオーブンの方がいいです)
2. ケーキが丸々一つ入るスペースがある冷凍庫
3. パイレックスなどの耐熱ガラスで出来た容器。この中で焼くのですが、丸い形のものは仕上がりがよりケーキらしくなるとはいえ、作るのが大変なので、出来れば約25x25cm、高さ約10cmぐらいの四角い容器の方が使いやすいみたいです。
尚、全体透明の方が中身が見えるので何となく安心です。あくまで何となく、ですけど。
4. キッチンタイマー。出来るだけ正確なものを。
5. しっかりした鍋つかみ。手袋ではないタイプ(はめたり外したりが面倒くさいので)
6. ハンドミキサー
7. ケーキ生地用の箆
木製でも使えないわけではないですが、先が柔らかいゴムのようになっているものがいいかも。
8. 濡れ布巾数枚
9. 生地用のボウル
10. 大きめな大匙
11. ベーキングシート。紙製のちぎったり切ったりして大きさを楽に変えられるようなのがいいです。
12. 麦茶や水など、水分補給用。
13. 軽食(かなりの長期戦になるので)
11. 気晴らしにラジオでもテレビでもMP3プレイヤーでも。但しDVDは途中でディスクが変えられないのでお勧めできないかも。ゲーム機は不可。本も小説だと途中でやめられなくなるか、どうせいずれは内容が分からなくなってくるので適してません。菜之花はことわざ辞典とか漢和辞典なんかを準備してます。つまり、5分読んだら飽きてしまうようなものを。
次に材料です。
上記の容器にケーキ一つ作れる目安と思ってください。
1. 無塩バター………………335g
2. 砂糖………………………335g
3. 卵…………………………9個
4. アーモンドパウダー……60g
5. 薄力粉……………………250g
6. 片栗粉……………………95g
7. ベーキングパウダー……小さじ4杯
8. バニラシュガー…………12g
9. ラム酒……………………小さじ7杯
コーティング用
1. 粉砂糖……………………50g
2. レモン汁…………………大匙2杯
作り方
1. 室温のバターと砂糖を白っぽくなるまでミキサーで混ぜます。
2. 卵黄全部と卵白一つを加え、白っぽくなるまでミキサーで混ぜます。
3. 残りの卵白は別のボウルでもったりするまでよーく泡立てます(メレンゲを作る時の要領で)
4. 薄力粉、片栗粉とベーキングパウダーを一緒に混ぜてから粉ふるい器にかけて2に混ぜます。
5. 4にラム酒、アーモンドパウダーとバニラシュガーを加えます。
6. 5に卵白を混ぜます。泡が潰れてしまわないようにゆっくりそっと。大きい木べらで掬うようにして、混ぜるというより は生地ごと裏返すような感じ?
7. ガラス容器の内部をすっかり包むようにベーキングシートを敷きます。皺になったり、切れたりしていると生地が流れ たり変な形になってしまうので要注意。
さあ、いよいよ本番ですぞ~
1.オーブンを250~300度まで熱しておいてください。
2.下の段には耐熱容器(何でもいいですが、平たいホーロー製のものが便利なような)に一杯水を入れたものを置きます。
3.シートを敷いたガラス容器に大匙2杯ほどケーキ生地を入れます。入れるというよりはシートに塗りつけるような感覚で。
シートが見えなくなったら十分ですので、入れ過ぎずに。
4.約5~7分ほどオーブンで焼きます(タイマーをお忘れなく)初めは焦げ目がつかないように気をつけてください。
5.容器を取り出し、布巾の上に置いてから、初めの段の上にまた大匙2杯ほど生地を塗ります。火傷しないでねー
6.そしてまた5~7分ほどオーブンへ。
7.下の段の容器の水は常に付け足してください。これがないとぱりっぱりのケーキになっちゃいますので……
8.室温にもよりますが、段々とキッチンが蒸し風呂みたいになってきますので、水分補給を忘れないでくださいねー(いやマジで)夏なら窓全開でもいいんですが、冬だと寒いからなあ。
これを約30段ぐらいになるまで続けるわけですな。因みに初めの5段ぐらいを焦げ目がつかないように焼くのは、他の段を重ねている間に自然と焦げ目がついてくるからなんです。初めからキツネ色なんて目指すと、出来上がる頃には真っ黒になってますんで、うっすら色がついているぐらいがちょうど良いようで。慣れてくると一段一段、微妙に時間の調節を覚えてきますので、全体的に同じような色の綺麗な年輪に仕上がりますよー(菜之花の場合、三回目辺りで漸くコツが掴めたかしら)
でもこれ、後から皆さんに恨まれると嫌なんで言っちゃいますが、本当に地獄なんです。腕がどうのこうのというよりも、根気と集中力が必要なので、想像以上に苦行に似た作業でしたり。
何しろ一段に十分ぐらいかかると考えて、焼くだけで五時間は簡単にワープしてしまうんですが、辛いのはその間、買い物や他の料理が出来ないのは当然のこと、電話は出来ない玄関にも出られない、つまり5~7分以上かかることは全てご法度ってことです(実際には合間に台を拭いたり手を洗ったりもするからもっと短いかも)落ち着いてトイレすら行けないんです。辛いですよー
それなら途中で中休み……というわけにもいかない。というのもこのケーキ、熱々の段の上に次の段を重ねるのが大切でして、そうやると新たに入れた生地の一部分が下の段に溶け込み、段と段の境目が可視でありながらも食べる時には微妙に繋がっていて、食感が良くなるからです。下の段が冷めた状態で生地を入れると、出来上がったケーキを切る際、そこからぼろっと崩れたりすることもありましたり。何しろ焼いてみると分かるんですが、この生地は本来結構しっかりとしたものでして、一段一段区切りをつけて焼いていたらゲームの勇者とラスボスの怪獣如く、決してくっつくことはない宿敵同士だろうと思えるようなものなんです。だからこそ、5分経ったらオーブンから出して、生地が冷静になって自我に目覚める前に、ごり押しで次の段を押し付けちゃう。中断どころか、ここでもたもたしていると既に生地が上手くくっついていないのが見ていて分かるほどです。ですからくれぐれも「次の段は後でいいからちょっとお風呂~」なんて考えないでくださいねー
勿論もう少し小さい容器で20段ぐらいでもいいんですが、それ以下は薄っぺらになってしまうので、けち臭いバウムクーヘンに見えてしまうかも。何しろケーキの大きさ自体は小さく出来ても、断層を作り上げるのに費やす時間は同じですから、一層のこと大きいのを作った方がお得かも!?(ライフの心理でいえば、折角洋服ゲットまで頑張ったんだし、どうせもう畑は潰しちゃったんだからラストの報酬まで我慢した方がお得かーという、あれですな)
後、バウムクーヘン作りの悪魔の囁きと言いますか、途中で嫌になっちゃって、一段の生地をちょっと多めにしたくなったりする(大抵20段を越す頃、この悪魔がやってくるような)ですが、これだけは絶対しないでくださいね。というのもこのケーキ生地、なかなかの曲者でして、薄ーく重ねると凄く美味しいんですが、分厚い段ですと口当たりは良くないは、もそもそするはでそれまで我慢して作った部分を壊すような散々な味になっちゃうので。そうなると素材も勿体無いですしねー。
というわけで、菜之花はバウムクーヘンを作る時には徹夜作業と決めておりまして、大抵夜の9時ごろに始めて午前5時ごろに終了となってます。如何にも健康的じゃないですが、この時間帯なら電話も訪問客も絶対ないし、周りは静かだし、五分刻みの瞑想に耽るのには適しているようにも思えますので。その代わり、油断していると居眠りしかねないので、キッチンタイマーだけは離せませんが。
さて、ここで目出度く無事に三十段焼きあがったといたしましょう。
「出来たぞー、もう二度とバウムクーヘンなんて焼くもんか!」とスプーンを投げ出して小躍りしていらっしゃる貴方。ちょっとお待ちくださいませ。ここで終了なら地獄なんて天国と余り変わらないじゃありませんか。ふっふっふ。
……でも作業自体はまだまだ続きます。ええ、地獄にはおまけが幾つもつくもんなんですってば。
まずはオーブンから出したガラス容器(ここまで来るとかなりの重量なので、くどいようですが火傷には十分ご注意を)からベーキングペーパーごとケーキを取り出します。これは準備してあった別の濡れ布巾の上に置きます。
それから冷めないうちそっとベーキングペーパーを剥がします。冷めちゃうと取れなくなってしまうので。また、濡れ布巾もペーパーを少し湿らせて(大抵油染みているくせにぱりぱりに乾燥した不快な物体と化してますから)剥がしやすくするためですね。
それが済みましたら今度は新しいベーキングペーパーでケーキ全体を包みます。上から輪ゴムで留めるのもいいんですが、菜之花はその上からアルミホイルで全部包んでおります。その方が安定感があるようですので。
ここで初めてお風呂やら睡眠やら食事やら散歩やらのタイムが入ることになります。ばんざーい。
……………………………………
ケーキが冷めたら、これを冷凍庫に入れてください。
実はこの記事を書く際、ネットでいろいろなバウムクーヘンのレシピを読ませて頂いたんですが、これを最後に持ってきているものは一つもありませんでした。ですが菜之花思うにこれこそバウムクーヘン作りの究極なコツといいますか、これをするかしないかで出来は月とスッポン、マリア・カラスの歌うアリアと、菜之花の唸る流行歌ほどに違ってくるんです。
かっちんこっちんに凍らせたバウムクーヘンはこのままですと何ヶ月間か保存可能ですので、食べる時まで放置しておいて大丈夫です。逆に言えばバウムクーヘンとは、「明日お客が来るからちょっと焼いとくかー」なケーキではないんですね。焼いて半日、冷凍一日、解凍半日。少なくとも二日は見ておかないと難しいわけでして。
いよいよ解凍する日が来た時に、この冷凍の効果が分かります。
焼きたてのバウムクーヘンをそのままにしておくと、なんせ生地自体はぼそぼそしているものですから、次の日には既に食感が大分落ちています。次の次の日になると「何だか硬いなー」と感じることになりますし、それ以降は「石ですか板ですか武器ですか何ですか」の世界です。
ところが一旦冷凍したバウムクーヘンはあーら不思議、出来立てよりもしっとりとしていて、中の中まで程よく湿気が廻っており、ふんわりとしているんです。そのままでも二日ぐらいなら食べられないことはないぐらいに。
後はお好みでコーティングすれば出来上がり。
コーティングは上のレシピでは菜之花の好みでレモン味にしてありますが、チョコレートでも大丈夫です。本格派は粉砂糖にローズウォーターを混ぜたものでコーティングするみたいですね。上からマジパンの飾りをつけるのも良し、チョコレートで模様を描くのも良し。いろいろご自分で工夫なさってくださいませ。
そして最後に一言。
これも余り知っている人がいないみたいなので、本格派バウムクーヘンの切り方もちょっと書いちゃいます。
特に日本ですとバウムクーヘンは輪切りになったものが多い所為か、輪切りのままか、縦に幾つか切り分けて食べるものだと思っている人が多いみたいですが、実はこれだと生地の味が誤魔化されちゃうのと崩れにくいってことで、素材をケチったり、雑に作ったバウムクーヘンの食べ方ですな。
新鮮な材料で作った生地を丁寧に焼いてあるバウムクーヘンでしたら縦に切らず、斜めに。そして一切れ一切れ、出来るだけ薄く。目安としては、すき焼きのお肉と朝鮮焼肉のお肉、あの合間ぐらいの薄さで。
Bon appetit! (アクサンテギュが出ない……)
ライフに参加なさらない皆さん、長らくご無沙汰しております。二年もちゃっかりブログを休ませて頂いた菜之花です。
本当は去年復活する予定だったのですが、仕事が忙しかったり、体調を崩したりで、なかなか書き出す勇気がありませんでした。
(誰ですか、ライフで先行狙って収穫ばっかりしてるからだろ、なんて仰るのは。新年早々、本当のことを言っちゃいけませんってば)
ところがこの度、ライフの水友さんからブログテーマのリクエストがありましたので、図々しくもこそこそと応じさせて頂きます。
去年は茶の木やら、栗やら、桃やら…と庭が幾つあっても足らないような悪評高い「木クエスト」に悩まされた皆々様、本当にお疲れ様でした。水友さん方のお洒落なデザインだったお庭が次々と樹海に呑まれていく光景は、何だか木に食われているようで、ちょっと心痛むものがありましたな。因みに菜之花の庭は初めから崩壊してますので、これからバオバブの木が出てもどんとこい!ですが(何を言うかお前は)
というわけで、今年もまた木に食われますでしょう皆様。ちょっと息抜きにこっちが木を食ってみる、というのは如何でしょう。
但しそれが木クエストより楽、ということは決してないのですが。否、正直言えばクエストより地獄になること請け合いなんですが……
ここに書きますレシピは○十年前、菜之花の母がドイツに住んでいた頃、こちらで通っていたお料理教室の製菓マイスターから教わってきたものです。
って、菜之花の母は娘に似てギネス級の物臭なので、一度も作ってくれたことはないんですが。
というか、高い授業料を払って何年も通っていたくせに、教わったレシピは手作りのじゃがいも団子以外は何も作ってくれなかったような覚えが……
まあ後ほどその授業で教わったレシピを見せてもらいましたところ、どれも正直、暇とお金と立派な料理器具を持て余しているようなセレブ奥様でなければ「こんなことやってられるかい!」と言いたくなるようなものばかりだったのも確かですけど。
というわけで、実際に菜之花がバウムクーヘン作りを見学させてもらえたのは、同じお料理コースに通っていた母の親友がクリスマス前に焼く時でした。この人は事実上セレブ奥様で、メリーウィドウで、しかも広いキッチンとプロも使うような料理器具の持ち主ですから、条件は揃ってるってわけですね。全く羨ましい。
さて。
材料に移る前に、まずは準備すべき必要品を挙げてみようと思います。
1. 熱の廻りがバランス良い、なるべく大きいオーブン
(オーブントースターで作る勇者な方もいるようですが、ある程度の大きさとなるとちゃんとしたオーブンの方がいいです)
2. ケーキが丸々一つ入るスペースがある冷凍庫
3. パイレックスなどの耐熱ガラスで出来た容器。この中で焼くのですが、丸い形のものは仕上がりがよりケーキらしくなるとはいえ、作るのが大変なので、出来れば約25x25cm、高さ約10cmぐらいの四角い容器の方が使いやすいみたいです。
尚、全体透明の方が中身が見えるので何となく安心です。あくまで何となく、ですけど。
4. キッチンタイマー。出来るだけ正確なものを。
5. しっかりした鍋つかみ。手袋ではないタイプ(はめたり外したりが面倒くさいので)
6. ハンドミキサー
7. ケーキ生地用の箆
木製でも使えないわけではないですが、先が柔らかいゴムのようになっているものがいいかも。
8. 濡れ布巾数枚
9. 生地用のボウル
10. 大きめな大匙
11. ベーキングシート。紙製のちぎったり切ったりして大きさを楽に変えられるようなのがいいです。
12. 麦茶や水など、水分補給用。
13. 軽食(かなりの長期戦になるので)
11. 気晴らしにラジオでもテレビでもMP3プレイヤーでも。但しDVDは途中でディスクが変えられないのでお勧めできないかも。ゲーム機は不可。本も小説だと途中でやめられなくなるか、どうせいずれは内容が分からなくなってくるので適してません。菜之花はことわざ辞典とか漢和辞典なんかを準備してます。つまり、5分読んだら飽きてしまうようなものを。
次に材料です。
上記の容器にケーキ一つ作れる目安と思ってください。
1. 無塩バター………………335g
2. 砂糖………………………335g
3. 卵…………………………9個
4. アーモンドパウダー……60g
5. 薄力粉……………………250g
6. 片栗粉……………………95g
7. ベーキングパウダー……小さじ4杯
8. バニラシュガー…………12g
9. ラム酒……………………小さじ7杯
コーティング用
1. 粉砂糖……………………50g
2. レモン汁…………………大匙2杯
作り方
1. 室温のバターと砂糖を白っぽくなるまでミキサーで混ぜます。
2. 卵黄全部と卵白一つを加え、白っぽくなるまでミキサーで混ぜます。
3. 残りの卵白は別のボウルでもったりするまでよーく泡立てます(メレンゲを作る時の要領で)
4. 薄力粉、片栗粉とベーキングパウダーを一緒に混ぜてから粉ふるい器にかけて2に混ぜます。
5. 4にラム酒、アーモンドパウダーとバニラシュガーを加えます。
6. 5に卵白を混ぜます。泡が潰れてしまわないようにゆっくりそっと。大きい木べらで掬うようにして、混ぜるというより は生地ごと裏返すような感じ?
7. ガラス容器の内部をすっかり包むようにベーキングシートを敷きます。皺になったり、切れたりしていると生地が流れ たり変な形になってしまうので要注意。
さあ、いよいよ本番ですぞ~
1.オーブンを250~300度まで熱しておいてください。
2.下の段には耐熱容器(何でもいいですが、平たいホーロー製のものが便利なような)に一杯水を入れたものを置きます。
3.シートを敷いたガラス容器に大匙2杯ほどケーキ生地を入れます。入れるというよりはシートに塗りつけるような感覚で。
シートが見えなくなったら十分ですので、入れ過ぎずに。
4.約5~7分ほどオーブンで焼きます(タイマーをお忘れなく)初めは焦げ目がつかないように気をつけてください。
5.容器を取り出し、布巾の上に置いてから、初めの段の上にまた大匙2杯ほど生地を塗ります。火傷しないでねー
6.そしてまた5~7分ほどオーブンへ。
7.下の段の容器の水は常に付け足してください。これがないとぱりっぱりのケーキになっちゃいますので……
8.室温にもよりますが、段々とキッチンが蒸し風呂みたいになってきますので、水分補給を忘れないでくださいねー(いやマジで)夏なら窓全開でもいいんですが、冬だと寒いからなあ。
これを約30段ぐらいになるまで続けるわけですな。因みに初めの5段ぐらいを焦げ目がつかないように焼くのは、他の段を重ねている間に自然と焦げ目がついてくるからなんです。初めからキツネ色なんて目指すと、出来上がる頃には真っ黒になってますんで、うっすら色がついているぐらいがちょうど良いようで。慣れてくると一段一段、微妙に時間の調節を覚えてきますので、全体的に同じような色の綺麗な年輪に仕上がりますよー(菜之花の場合、三回目辺りで漸くコツが掴めたかしら)
でもこれ、後から皆さんに恨まれると嫌なんで言っちゃいますが、本当に地獄なんです。腕がどうのこうのというよりも、根気と集中力が必要なので、想像以上に苦行に似た作業でしたり。
何しろ一段に十分ぐらいかかると考えて、焼くだけで五時間は簡単にワープしてしまうんですが、辛いのはその間、買い物や他の料理が出来ないのは当然のこと、電話は出来ない玄関にも出られない、つまり5~7分以上かかることは全てご法度ってことです(実際には合間に台を拭いたり手を洗ったりもするからもっと短いかも)落ち着いてトイレすら行けないんです。辛いですよー
それなら途中で中休み……というわけにもいかない。というのもこのケーキ、熱々の段の上に次の段を重ねるのが大切でして、そうやると新たに入れた生地の一部分が下の段に溶け込み、段と段の境目が可視でありながらも食べる時には微妙に繋がっていて、食感が良くなるからです。下の段が冷めた状態で生地を入れると、出来上がったケーキを切る際、そこからぼろっと崩れたりすることもありましたり。何しろ焼いてみると分かるんですが、この生地は本来結構しっかりとしたものでして、一段一段区切りをつけて焼いていたらゲームの勇者とラスボスの怪獣如く、決してくっつくことはない宿敵同士だろうと思えるようなものなんです。だからこそ、5分経ったらオーブンから出して、生地が冷静になって自我に目覚める前に、ごり押しで次の段を押し付けちゃう。中断どころか、ここでもたもたしていると既に生地が上手くくっついていないのが見ていて分かるほどです。ですからくれぐれも「次の段は後でいいからちょっとお風呂~」なんて考えないでくださいねー
勿論もう少し小さい容器で20段ぐらいでもいいんですが、それ以下は薄っぺらになってしまうので、けち臭いバウムクーヘンに見えてしまうかも。何しろケーキの大きさ自体は小さく出来ても、断層を作り上げるのに費やす時間は同じですから、一層のこと大きいのを作った方がお得かも!?(ライフの心理でいえば、折角洋服ゲットまで頑張ったんだし、どうせもう畑は潰しちゃったんだからラストの報酬まで我慢した方がお得かーという、あれですな)
後、バウムクーヘン作りの悪魔の囁きと言いますか、途中で嫌になっちゃって、一段の生地をちょっと多めにしたくなったりする(大抵20段を越す頃、この悪魔がやってくるような)ですが、これだけは絶対しないでくださいね。というのもこのケーキ生地、なかなかの曲者でして、薄ーく重ねると凄く美味しいんですが、分厚い段ですと口当たりは良くないは、もそもそするはでそれまで我慢して作った部分を壊すような散々な味になっちゃうので。そうなると素材も勿体無いですしねー。
というわけで、菜之花はバウムクーヘンを作る時には徹夜作業と決めておりまして、大抵夜の9時ごろに始めて午前5時ごろに終了となってます。如何にも健康的じゃないですが、この時間帯なら電話も訪問客も絶対ないし、周りは静かだし、五分刻みの瞑想に耽るのには適しているようにも思えますので。その代わり、油断していると居眠りしかねないので、キッチンタイマーだけは離せませんが。
さて、ここで目出度く無事に三十段焼きあがったといたしましょう。
「出来たぞー、もう二度とバウムクーヘンなんて焼くもんか!」とスプーンを投げ出して小躍りしていらっしゃる貴方。ちょっとお待ちくださいませ。ここで終了なら地獄なんて天国と余り変わらないじゃありませんか。ふっふっふ。
……でも作業自体はまだまだ続きます。ええ、地獄にはおまけが幾つもつくもんなんですってば。
まずはオーブンから出したガラス容器(ここまで来るとかなりの重量なので、くどいようですが火傷には十分ご注意を)からベーキングペーパーごとケーキを取り出します。これは準備してあった別の濡れ布巾の上に置きます。
それから冷めないうちそっとベーキングペーパーを剥がします。冷めちゃうと取れなくなってしまうので。また、濡れ布巾もペーパーを少し湿らせて(大抵油染みているくせにぱりぱりに乾燥した不快な物体と化してますから)剥がしやすくするためですね。
それが済みましたら今度は新しいベーキングペーパーでケーキ全体を包みます。上から輪ゴムで留めるのもいいんですが、菜之花はその上からアルミホイルで全部包んでおります。その方が安定感があるようですので。
ここで初めてお風呂やら睡眠やら食事やら散歩やらのタイムが入ることになります。ばんざーい。
……………………………………
ケーキが冷めたら、これを冷凍庫に入れてください。
実はこの記事を書く際、ネットでいろいろなバウムクーヘンのレシピを読ませて頂いたんですが、これを最後に持ってきているものは一つもありませんでした。ですが菜之花思うにこれこそバウムクーヘン作りの究極なコツといいますか、これをするかしないかで出来は月とスッポン、マリア・カラスの歌うアリアと、菜之花の唸る流行歌ほどに違ってくるんです。
かっちんこっちんに凍らせたバウムクーヘンはこのままですと何ヶ月間か保存可能ですので、食べる時まで放置しておいて大丈夫です。逆に言えばバウムクーヘンとは、「明日お客が来るからちょっと焼いとくかー」なケーキではないんですね。焼いて半日、冷凍一日、解凍半日。少なくとも二日は見ておかないと難しいわけでして。
いよいよ解凍する日が来た時に、この冷凍の効果が分かります。
焼きたてのバウムクーヘンをそのままにしておくと、なんせ生地自体はぼそぼそしているものですから、次の日には既に食感が大分落ちています。次の次の日になると「何だか硬いなー」と感じることになりますし、それ以降は「石ですか板ですか武器ですか何ですか」の世界です。
ところが一旦冷凍したバウムクーヘンはあーら不思議、出来立てよりもしっとりとしていて、中の中まで程よく湿気が廻っており、ふんわりとしているんです。そのままでも二日ぐらいなら食べられないことはないぐらいに。
後はお好みでコーティングすれば出来上がり。
コーティングは上のレシピでは菜之花の好みでレモン味にしてありますが、チョコレートでも大丈夫です。本格派は粉砂糖にローズウォーターを混ぜたものでコーティングするみたいですね。上からマジパンの飾りをつけるのも良し、チョコレートで模様を描くのも良し。いろいろご自分で工夫なさってくださいませ。
そして最後に一言。
これも余り知っている人がいないみたいなので、本格派バウムクーヘンの切り方もちょっと書いちゃいます。
特に日本ですとバウムクーヘンは輪切りになったものが多い所為か、輪切りのままか、縦に幾つか切り分けて食べるものだと思っている人が多いみたいですが、実はこれだと生地の味が誤魔化されちゃうのと崩れにくいってことで、素材をケチったり、雑に作ったバウムクーヘンの食べ方ですな。
新鮮な材料で作った生地を丁寧に焼いてあるバウムクーヘンでしたら縦に切らず、斜めに。そして一切れ一切れ、出来るだけ薄く。目安としては、すき焼きのお肉と朝鮮焼肉のお肉、あの合間ぐらいの薄さで。
Bon appetit! (アクサンテギュが出ない……)