女性の階級 | いっちゃんのひとり言

女性の階級

「女性の階級」(橋本健二著・PHP新書)から主婦という地位は常にリスクと隣り合わせであることを知った。

著者の橋本健二氏は私と同じ1959年生まれ。

「新・日本の階級社会」や「東京23区×格差と階級」など「階級・格差」研究の日本の第一人者である。

数多くのデータを示しての明快な分析が橋本氏の真骨頂である。

今回の著書の中でも橋本氏は日本の母子家庭の貧困率は51.4%と、実に2人に1人が貧困である事実を示している。

多くの女性たちは、正規雇用で就職したあと、結婚・出産を機に退職し、専業主婦やパート主婦になるが、夫との離婚により簡単に最下層に転落していく実態を説明している。

シングルマザーは日本の最下層に属し、平均世帯年収はたったの300万円。

彼女らは格差に批判的ではあるが、その声は政治に全く届いていない。

橋本氏の分析の中で興味深いのは、女性の間の格差は本人の所属階級によって決定されると指摘している点である。

1つには、本人は職業に就いているかどうかである。

2つ目は、配偶者の有無である。

しかも、相手方が資本家階級や新中間階級に属する人の場合は、自分の所属階級が大きくステップアップすることもある。

プリティ・ウーマンの世界か。

つまり、夫の収入が自分の所属階級を決めてしまうという事実。

夫の所属階級による格差が生まれてしまう。

子どものいるシングルマザーの場合は、働き方に制限が出るために極端な貧困に堕ちていく可能性が大きいとも言っている。

そして、中学卒の人は明らかにアンダークラスになりやすく、又、中退者もアンダークラス比率が極めて高いデータも開示している。

これらのデータを見ると、親の学歴や階級、運が全て子どもたちに受け継がれてしまっていることもわかる。

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