大西洋氏の辣腕
三越伊勢丹ホールディングスが4月15日に上場来高値となる2542円50銭を付けた。
昨年(2023年)末比の株価上昇率はなんと50%であり、日経平均株価の13%を大きく上回っている。
実はこうなるための数多くの施策を数年前に打っていたのは当時の社長であった大西洋氏であったのだ。
大西氏は私との面談時に今後の三越伊勢丹HDの将来像を語ってくれた。
1つは、インバウンド(訪日外国人)需要に対する具体的対応策。
2つ目は、伊勢丹新宿本店の周辺に保有する不動産を生かしたホテル等との複合施設開発のアイデア。
3つ目は地方店・海外店収益の改善策。
選択と集中策。
4つ目は外商部隊の強化。
富裕層向けの営業強化や外部テナントを活用した運営効率化であった。
5つ目は、旗艦店頼みからの脱却。
グループ全体の資本効率を高めての新たな事業戦略の立案と実行。
大西氏は当時、私に上記の5つを熱く語ってくれた。
これらの大西氏の戦略があっての今の三越伊勢丹HDの株価最高値がある。
私の会社の本社のある銀座界隈でも、海外からの観光客がコロナ禍以前を超えている感じがする。
並木通りにある「ルイ・ヴィトン」の路面店はアジア系外国人の長蛇の列である。
中央通りの博品館の中も日本人を探すのが大変なくらい外国人だらけである。
子供たちにお土産を探しているのであろう。
又、ビアホールの「ライオン」も昼の開店前より100人近くの中国人が店が開くのを待っている。
銀座三越の地下の食品売り場も物珍しそうに日本の食品売り場を見て回っている外国人が多い。
外国人とスマートな会話をするために、生成AI(人工知能)との会話を通じて言語を学習する百貨店勤務の人も増えてくるであろう。
外国人とのコミュニケーションが取れる人が日本スタッフに増えてくれば、更にインバウンド需要は伸びるであろう。
三越伊勢丹HDはドン・キホーテに買収されないで済む。
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