木を植えた男
ジャン・ジオノ著「木を植えた人」を再読した。
精神の豊かさと深さにあふれた短い物語であったことを思い出した。
仏プロバンス地方の荒れた高地で、ひとり黙々と、一日百個のドングリを植え続ける男がいる。
55歳である。
最初の3年間で、彼は10万個のドングリの実を植えた。
2万本の芽が出た。
うち半分は幹まで育たない。
ネズミやリスにかじられてしまう。
第一次大戦が始まり、終わる。
第二次大戦が始まり、終わる。
男は、ひたすらに植え続ける。
荒野だった土地は森と緑野に変わる。
水が流れ、美しい村ができる。
その人物、エルゼアール・ブフィエは1947年に89歳でおだやかに亡くなったと、一編は閉じられる。
作者ジオノはこの一編に印象深い言葉を書きつけている。
「ある人が真になみはずれた人物であるかどうかは、好運にも長年にわたってその人の活動を見続けることができたときに、初めてよくわかる」と。
実はエルゼアール・ブフィエとは架空の人物であった。
しかし、この「真っ赤なウソ」は、水が大地に浸透するように各国で翻訳され、愛読された。
ジオノの「真っ赤なウソ」にはまぎれもない真実が隠されている。
もし一人の人間がジオノのウソによって一本の木を植えたとする。
その人間が3人になり9人になり、一本の木は三本になり九本となっていく。
前人の努力は後人への助けとなる。
今、生きている我々は子や孫のために何をしてあげるべきなのか。
本当は今、生きている人々はやるべきことを知っている。
あとは勇気を持って実行していけば良いのだ。
前人木ヲ植エレバ後人涼シ。
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