中間層の著しい衰退の現実
出生数が年に80万人を切る世の中になってきてしまった。
私の住む荻窪の駅前を歩いていても子供より老人の方が圧倒的に多い。
日本において中間層の経済的安定性が揺らいてきている。
中流危機である。
実質賃金は伸び悩み、社会保険料や住宅・教育コストは上がってきている。
生活が苦しいと考える中間層が増えてきている。
今の生活を防衛するために、統計開始以来最少の出生数という少子化なのであろう。
今の日本において、共働きでない中間層の夫婦世帯は減ってきている。
夫婦のどちらかが高スキル職種で稼ぎがないと、低所得世帯となってしまうのが現実なのだ。
低所得世帯では子供を産んで育て、教育していく資金がない。
故に、子供を作らない。
あるいは、その前に結婚をしないで「おひとり様」で生活していくという選択を敢えて選ぶ人が多くなる。
私は日本の中間層の衰退は、所得階層の固定化につながっていくと考える。
つまり、子育て世帯が中間層から脱落して、社会的流動性が失われるために階層が固定化してしまう。
子供たちに不利な環境で人生をスタートさせることになってしまう。
それは未来の日本社会のためにも良くないことである。
未来のために、今の中間層の再生が求められる時が来た。
又、これからの高齢社会は日本の経済にも思わぬ影響を与えてくる。
十分な所得を得られない独り身の人々の集合体が東京になってしまう可能性もある。
世代間格差だけでなく、今や世代内格差も鮮明になってきている。
正規雇用と非正規雇用の差もあまりに大きい。
しかし、危機感のない人々が、私には数多く存在しているように思えて仕方がない。
キリギリスでは生きられない。
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