異次元緩和は限界へ来た！
現在の日本は借金大国で、国債残高は1000兆円を超えている。
GDPの2倍である。
国民一人あたり1000万円の借金をしている計算となる。
一般の家庭が借入れを行なえばそれは借金となり、毎月返済しなければならない。
企業も同じ。
銀行から借り入れをしたら、それを返済する必要がある。
資金繰りが厳しくなって、更に銀行に追加融資を求めても融資してもらえなければ倒産となる。
政府も借金である国債が積み上がると、日本は倒産（デフォルト）すると考えるのは当然のことである。
しかし、「自国通貨建て（日本なら円）」で国債を発行している限り、倒産はないと言う。
MMT（現代貨幣論）である。
このMMTの考え方に完全に欠落している点である。
それは、現実問題として、日銀に今後かかってくるコストがどれだけ大きいかを理解しているのかという事。
国全体として困難な財政運営を乗り切っていくことが可能なのか。
超低金利状態は、日銀が国債を買い入れ続けさえすれば、何のコスト負担もなく作り出せるものではない。
近い将来に、超低金利状態を作り出すうえでの相当なコストに日銀自身が耐えられなくなる。
日本の財政運営は今までの無風の状態から一転、現状の歳入・歳出構造のままでは立ち行かなくなる状態となる。
日銀はわずか1%の水準に短期の政策金利を引き上げるだけで、日銀は一気に赤字に転落してしまう。
そして、バランス・シート上の債務超過状態へと日銀は転落する。
一国の中央銀行である日銀の財務の大幅な悪化やその長期化は、日本の財政運営とも相まって、日本としての国家の信用、通貨の「円」の信認を大きく揺るがすこととなる。
国際金融市場から日本への評価が近く下されるであろう。
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