・・・・・・・っということで、ようやく見ることができました。
うぅ〜〜〜んですね。
続編を作るのは難しいと痛感されます。
なぜなら、前作が完璧に近かったからです。
コンバットシーンだけが印象に残り、本来主体であるストーリーがアクション間を埋めるだけの存在になっています。
ディンゼル・ワシントンが悪役を担当しているのだけど、あのホアキン・フェニックスには遠く及ばない。
登場人物で唯一、コニー・ニールセンが前作のルッシラ役を引き継いでいます。
あのとき彼女は35歳。
今回は撮影時点で59歳。
映画とは全く関係ないところで、年齢の残酷さにタメ息をついてしまいます。(^^ゞ
見たところ、前作よりお金がかかっています。(倍以上の2.5億ドル)
感心するのが、衣装、建築、風景など、時代考証に手抜きが全く見られないこと。
細部までこだわりを感じます。
圧巻の一つであるコロッセウムでの海戦の再現。
本場のイタリアでコロッセウムのグラウンドの地下まで見た者にとって、いくら何でもあの構造で水を張って船を浮かべるなんてあり得ないと自信を持って断言できます。
ところが史実なんですね。↓
ローマ人って、異常なほどにエンターメントを追求したのね。
サイに乗って戦ったり、猿をけしかけたのも本当らしいのです。
どうしてこんな特異なアクションシーンを採用したか、前回描いてしまっているからです。(ライオンや戦車)
アクションに目が行ってしまうのと反対に、カラカラ帝とゲタ兄弟の扱いは出鱈目すぎる。
主役のポール・メスカルの頑張りは好印象。
しかし【アフター・サン】の繊細な演技を見たら、マッチョマン役はさせたくないと感じるはず。
ディンゼル・ワシントンはミスキャストだと思う。
演技が上手いのが鼻につくと言ったら同調してくれるかな?
悪の要素を一手に引き受けてくれないと、巨悪を倒した時に感じるカタルシスが弱い。
彼がこの映画をダメにしたと言ったら、言い過ぎ?
実際のところカラカラ帝は超悪人でしたので、悪役は彼に担当してもらった方が良かったと思います。
★★★★☆