・・・・・・・っということで、ロシア軍が国境を超えて大挙侵攻してきたとき、キエフの市民はモロトフ・カクテル(火炎瓶)を一生懸命作っていた映像が印象的でした。
街に侵入してきたロシアの戦車に建物の窓から投げつけようとするものでした。
ところが、ロシア軍は大渋滞をきたし、そこをジャベリンで狙い撃ちにされたのです。
ウクライナにとって、アメリカ製の対戦車携行ミサイルのジャベリンは「救世主」でした。
もちろんジャベリンは有効な対戦車兵器でしたが、数も限られそのうえ高価でしたので、膨大な数を誇るロシア戦車から祖国を守ることは不可能だったでしょう。
そして開戦から2年8ヶ月が過ぎようとする今、ロシア軍の戦車はドローンによって片っ端から撃破されています。
開戦当初、こんな展開になると誰が予想していたでしょう。
高価で最強の兵器である戦車が数百ドルのドローンに負けるのです。
第一次世界大戦で登場したタンクは戦術を激変させ、1世紀以上を経って陸軍の主力の地位を確立しました。
陸軍の作戦は戦車中心に組み立てられることが常識になりました。
ところがドローンという思いがけない対抗手段が現れ、戦車中心の戦術は根底から覆りました。
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戦車には弱点がないように見えますが、砲塔の首の部分(回転部分)やエンジンカバーを狙えばドローン搭載の爆薬でも破壊できることがわかりました。
ジャベリンは砲塔の上部(ハッチがあるので)の薄い部分を狙い上空で爆発させます。
それには高度な誘導装置が必要ですから高価なのです。
ところがドローンは人間の目でミサイルより正確に弱点を狙えますので、爆発力が小さくても無力化できるのです。
戦車の弱点をドローンで精密に狙う運用方法を発明したのはウクライナ人の功績です。
ドローンが変えたのは戦術だけではありません。
戦略さえも変えたのです。
ウクライナは国家戦略さえも変えさせたのです。
ロシアの基本戦略は戦車を主力とする装甲車両を大量に揃え、一気に制圧するというものです。
その戦略が覆された今もロシアは固執し続けています。
固執せざるを得ない理由は、戦場が広大な平地だからです。
兵力を移動させたり、補給線を維持するには、機械化された装甲車両以外に手段がないのです。
ウクライナのドローンの格好の標的になると分かっていても、そうせざるを得ないのです。
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ウクライナは、ドローンが大国の侵攻に対する抑止力になると証明して見せました。
世界の軍事戦略を根底から覆したのです。
いくら軍事費を増やしても、安いドローンの費用対効果に負けるのですから。
この変化で、侵略する側の意図を挫くことに役立つと思われるかもしれません。
しかし、侵略者というものはさらなる対策を取るのが常です。
戦争とはそういうものなのです。
大量の地上軍で一気に制圧するのは非効率だから、もっと遠くから離れたところから兵力の消耗なしに勝とうとするはずなのです。
ロシアはすでにその方向に舵を切ろうとしています。
ドローンの登場によって、世界はより平和になったと考えるのは大きな間違いなのです。
それどころか、核戦争のリスクを増大させているのかもしれませんよ。

