・・・・・・・っということで、最近はAmazonプライムの映画しか見ていません。(;^_^A
とても評価の高い映画です。
ぼくもそう思います。
でも、積極的に推薦するかといえば、躊躇してしまいます。
101分の作品ですが、何も起きません。
11歳の少女が離婚した父親とトルコに旅行した時に撮影した8mmビデオカメラの映像がメインです。
父親は31歳間近で、娘に対して優しく接してくれ、娘も父親のことが大好きです。
なんの説明もなく、映像が淡々と流れていきます。
半分くらい過ぎた頃、そろそろ何かが起きるだろうと期待しますが、最後の空港での別れで終わってしまいます。
少女は11歳というビミョーな年頃です。
性に目覚める直前であり、反抗期前でもあります。
監督は女性で本作が彼女の処女作だそうで、あぁ〜やっぱりとなります。
絶対に男性では撮れない、女性からの目線です。
なぜこんなに優しい父親が自分の母と離婚したのか?
全く説明がありません。
少女にとって最大の疑問のはずなのに、理解できません。
しかし、父親が31歳直前であること。
時々ダンスのフラッシュライトで浮かび上がる父の顔。
そして、女性(実は少女が大人になった姿)の顔も。
少女は父と同じ31歳の誕生日を迎え、別の女性の寝ているベッドから起き上がるシーンが挟まれます。(たぶんレズビアンです)
別の部屋で赤ん坊の泣く声が聞こえます。(多分彼女も離婚しています)
どうやら、少女は父親の歳になって、ビデオを見返すことによって、あの時わからなかった父の思いがなんとなく理解できるようになったというのがストーリーの骨子だとようやく気付きます。
では、父親はどんな男だったのか。
無職で貧乏です。
トルコのホテルは安宿です。(ツインだったはずなのにシングルベッドなんですが、強くクレームしません)
少女がバラグライダーで飛びたいと言っても、年齢制限で飛べないと言います。
新しい会社を設立しようと夢を描いています。(この男じゃ失敗するだろうと薄々解ります)
絨毯屋でまあまあの大きさの絨毯が気にいるのですが、値段を聞いてビックリします。
しかし、後からクレジットで買ってしまいます。(そうかこの男は見栄っ張りなんだ)
男は若くてなかなかモテそうです。
でも、一人になるとベランダでタバコを吸いながら物思いに耽ったり、暗い海で一人で泳いだり、ベランダの手すりに立ち上がったりします。(自殺を暗示しています)
そして、最後の方でベッドに座り独りで啜り泣いてしまいます。
どの国でも父親と娘の関係は難しいんだなと、ため息をついてしまいます。
見ている時は「なんだコリャ?」ですが、後からじわじわくる映画です。
★★★★★
(追記:Aftersunとは日焼け止めクリームのことだそうです。)