・・・・・・・っということで、フィンランド人は不屈の精神を持っていることが証明されます。
それを知るには、冬戦争を知ることが役立つということを前回書いたのですが、もっと知るためにはそれ以前のフィンランド史を勉強する必要があります。
・・・っと、その前に、第二次世界大戦で敗れたフィンランドがその後辿った経過を簡単に見てみます。
ソ連への戦後賠償は現金だけでなく、工業製品などの「物納」でも支払われました。
そのおかげで、フィンランドの工業化が進みました。
ソ連崩壊まで、フィンランド製品は東側諸国に広く行き渡りました。
さらに、緩衝国という立地を利用して、東西をつなぐ貿易ルートの要にもなりました。
過去の苦い歴史があるものの、フィンランドは常にロシア寄りのスタンスをとってきました。
しかし、1991年のソ連崩壊で、大変な経済不況に陥りました。
フィンランドは中立国とはいうものの、ロシア経済に依存する割合が大きいからです。
ところが、フィンランドはしぶとい。
冷戦終了後はEUに加盟し、「IT産業」での先進国になったのです。
どうです?しぶといでしょう?
おかげでフィンランドの一人当たりGDPは$53,774、(2022年10月)で世界13位です。
ちなみに日本は$39,301、世界27位でフィンランドを27%も下回っています。
そして、今回のウクライナ戦争です。
冬戦争の悪夢の再来が危惧されます。
そこで、フィンランドがとった手段は「NATO加盟申請」です。
緩衝国にされる小国が進むべき道は、ウクライナにとって大いに参考になるはずです。
幸い、ウクライナ人はフィンランド人に勝るとも劣らない不屈の精神を持っていることは証明されつつあります。