・・・・・・・っということで、オリンピック関連の断想。
パラリンピックはなぜか見る気がしない。
オリンピックも見る気がしなかったのだが、全く別の理由によるものだ。
パラリンピックの水泳をチラッと見た。
水泳だから身体の欠損した部分が露わになっている。
ぼくはそれぞれの障がいは異なるのだから、細かくハンディを付けているのかと思っていた。
だが、純粋に順位を争っている姿を見ることになった。(多少のクラス分けはあるのだが。)
必死に泳ぐ選手の姿を見て、感動しなければならないのだろう。
感動しなければ・・・。
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ベルリンオリンピック(1936年の方ね)に出場したジェシー・オーエンスの映画を観た。(栄光のランナーという題名。)
彼は黒人選手。
原題は「Race」。
もちろん「競争」と「人種」の二つの意味をかけている。
ぼくらの世代、カール・ルイスという陸上選手を知っているが、オーエンスはそれ以前にオリンピックで4個のメダルを獲得した選手。(種目も同じ。)
当時のオリンピック会長はブランデージという名前で、今の人はご存知ないだろう。
彼は、ヒットラー賛美者であり、且つ反ユダヤであった。
映画で、ゲッペルスと裏取引したように描かれていた理由がわかった。
オーエンスは全米の英雄となるけれど、オリンピック後は恵まれない生涯を送ったらしい。
カール・ルイスはいまどうなのだろうと思った。
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ベルリンオリンピッといえば、レニ・リーフェンシュタール。
「意志の勝利」というオリンピック記録映画を作った女性監督。
紛れもない才能の持ち主だったけれど、戦後はナチスの協力者として弾劾され続けた。
虚言癖があったものの、「私の罪は何なのか証明してみろ。」と言って、全ての裁判に勝利した。
映画では好意的に描かれていて驚いた。
黒人差別、ユダヤ人差別、女性差別・・・と、差別の歴史は長く根深い。
しかし、遅くとも確実に良い方向に向かっていることは確かだと信じたい。
単に、表面に見えにくくなってきただけなのかも知れないが。
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そして、障がいに対する差別。
自分があらゆる差別から自由だと望みたいが・・・。