・・・・・・・っということで、一時期、共産主義が人気でした。
労働者の味方、貧困層の味方、資本家の詐取からの解放、真の平等・・・。
どれも魅力的な響きを持っていました。
当時、発展途上国はこぞって共産化していきました。
ところが共産主義の正体は、独裁制の看板を書き換えたものに過ぎないことが、多くの犠牲を払って知られるところとなりました。
一方、自由主義経済を採る民主主義には、貧富の差は付き物です。
かくして、経済格差は広がるばかりで、貧困層は取り残されたのです。
そこで彼らの心を捉えたのが、イスラム教じゃないですか?
7世紀にアラビア半島で生まれたイスラム教。
ムハンマドは、これほど世界中に広まるとは予想していなかったはず。
イスラム教については、だいぶ以前に書きましたので繰り返しませんが、イスラム教が急拡大していったのは「略奪」がセットになっていたからでしょう?
既存の価値観を破壊するといえばカッコいいですが、富める者から略奪して貧民に分配するという大義名分(?)によって広がったのでしょう?
イスラム教は貧者に魅力的に映る性質を持った宗教なのです。
ここに共産主義との共通性があるのです。
いまイスラム教が急拡大しているのは、かつて共産主義が受け皿になっていた層の共感を得ているからなのです。
イスラム教は宗教ですが、イデオロギーでもあるのです。
このことに気が付くと、いま共産主義国家である中国が、ウイグルのイスラム教を恐れて弾圧を加えているのは、実に皮肉なことなのです。
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自由主義の旗手は言うまでもなくアメリカです。
ぼくに言わせればこれも一種の宗教です。
ソ連が退場したあと、アメリカにほころびが出てきました。
アメリカンドリームのメッキが剥げてきました。
人種差別、治安の悪化、経済格差の広まり、自国第一主義、どれを取っても自由主義が胡散臭いものだと疑われ始めたのです。
これはアメリカ自身の責任です。
発展途上国には富が回って来ず、ますます経済格差が広がるばかり。
一向に生活が向上しない。
アメリカの身勝手な振る舞いに、失望するとともに怒っているのです。
そこにイスラム過激派が付け入る隙があるのです。
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中国の弱点は「孤立化」だと以前書きました。
発展途上国を取り込むために、触手を伸ばしているのは当然の行為なのです。
ターゲットはミャンマーやアフリカ諸国の独裁国家です。
独裁国家同士はウマが合うのです。
そこに立ちはだかるのがイスラム教です。
中国がウイグルのイスラム教徒に弾圧を加えている限り、仲間を増やすことはいずれ行き詰まるでしょう。
しかし、もし、中国がイスラム過激派と上手く折り合いをつけたなら、その脅威は計り知れないほど増大するでしょう。
そうなれば、ロシアがすり寄ってくることは間違いありません。
今のアメリカに、そういった事態に上手く対処できる能力があるのでしょうか?