・・・・・・・っということで、芦名星さんという女優が自殺したそうです。
36歳という若さでした。
例によって芸能界音痴のぼくは、名前さえ聞いたことがありませんでした。
経歴をちょっと調べたら、美人でスタイルがよく、才能溢れる人間であったことを知りました。
ぼくが彼女から受けた印象は「ストイック」であること。
ご存じの通り、ストイックとはストア派哲学から派生した言葉です。
辞書的には「ストイック」という言葉は、一般に苦痛・歓喜・強欲・歓楽に無関心な人を指します。
なかなか難しい言葉ですが、エピキュリアン(快楽主義者)の反対語と言った方が分かりやすいでしょうか。
この言葉から他に連想されるのは、「禁欲的」、「克己心」などで、そもそもが「理性」に従うことによって「情動」から解放されることを目指しています。
「問題は、どれだけ長く生きるかではなくどれだけ立派に生きるかである。」(セネカ)
こういう言葉を聞くと、ボクのようにダラダラと生きている人間にとって、耳が痛いですね。(^^ゞ
有名なアウレリウスの著書「自省録」のように、ストア派にとって哲学とは常に実践と反省はワンセットなのです。
この哲学のヤバい点(?)は、高潔な生活を送れないような状況下で賢者が自殺することを許すことです。
当然、死に際しての恐怖や不安も克服の対象と考えるのです。
一神教のキリスト教では自殺は禁止されています。
自分は、神の持ち物だからです。
汎神論だったローマが、キリスト教に改宗していったのは興味深いですね。
・・・・・・・
最初に断ったように、彼女について全く知らないのですから、彼女がストイックだったと決めつけるつもりは微塵もありません。
ただ、経歴からそう連想しただけです。
ぼくが感じるのは、現代の日本の若者たちはエピキュリアンでもないしストイックでもないどっち付かずばかり。
昔の世代に属するぼくらの時代、「どう生きるべきか」というテーマに感染する若者が多かった。
イデオロギーに走ったり、ニヒリストになったり、アナーキーになったり、自分が何者かを求めて放浪する者が多かった。
単なるブームだと切り捨てられ易いけどね。
いまの若者もこういったエネルギーを持っているはずなのに、どうやって処理しているのだろう?・・・っと考える。
特定の思想にかぶれることもなく、他人を批判できるだけのしっかりした(?)考えを持っているように見える。
しかし、ぼくには表面的に大人を装っているだけで、心と現実の解離に関して、身を焦がすような葛藤を経験していないように見える。
芦名星さんと同じく、最近自殺した三浦春馬さん(30)に共通するのは、現代の若者に失われたストイックの洗礼ではないでしょうか?
以上、印象だけで勝手なことを書きました。m(_ _)m