言うまでもなく中国ですね。
あれだけ人口の多い国、しかも感染源である中国一国が、ニューヨーク州の半分以下の感染者数と死亡者数なのです。
大方の見方は、中国のデータがデタラメであるというものでしょう。
しかし、この中国発表の数字が正確だったとしたら・・・。
以下の話は、完全なフィクションですので、退屈しのぎに読んでいただく以外の目的は一切ありません。
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某年某月某日
中国科学院武漢ウイルス研究所から総書記に報告書が上がった。
それは、画期的な細菌兵器に関するものであった。
特徴は、感染しても80%は感染しても発症せず、その致死率はインフルエンザの10倍であることである。
当初、総書記はその意味が理解できなかった。
開発責任者は、発症しない特徴の効果を手短に説明した。
既に抗ウィルス製剤もワクチンも、人体実験により開発済みとのことだった。
総書記は即座に中華人民共和国公安部と科学院のトップを呼んで、機密裏に作戦の立案を命じた。
某年某月某日
作戦計画が提出された。
決行日は2月12日の春節の2ヵ月前。
散布場所は武漢市場。
春節以前には感染が外部に漏れないよう、情報管理を徹底する。
総書記は即座に作戦決行を指示。
作戦の骨子は以下の通り。
春節の旅行シーズンに合わせ世界に菌をばらまく。
当面のターゲットはイタリア。
スキー客をキャリアにしてヨーロッパ中に拡散させる。
最終目標はアメリカ。
アメリカの医療保険制度、CDCの脆弱性は研究済み。
WHO対策には、十分な資金をつぎ込むこと。
国内の患者にに対しては、細菌兵器であることが露見しないよう、すぐには治療薬を用いないこと。
世界中にウィルスが蔓延してから、目立たないよう徐々に使用。
感染状況を見て、治療薬を開発したと発表。
中国の科学・医療技術の優秀さを世界に示す。
世界に無償で治療薬を提供。
特にEUとアメリカには交換条件として、一帯一路への協力を約束させる。
最終的には、中国が世界の覇権を握る。
ところが12月末に、中国人眼科医が未知の感染症が発生しているとSNSに投稿してしまった。
予想外の早さだったため慌てて逮捕し、病死に見せかけて抹殺したが、既に情報は拡散されてしまった。
当初の春節に合わせて拡散させる計画は、海外旅行を自粛せざるを得なかったが、それでもウィルスの威力は予想外に強力で、世界規模のパンデミックに発展していった。
当局は、治療薬の密かな利用を医療機関に認め、当初の計画より遅れたものの、中国におけるパンデミック押さえ込み成功を発表した。
その結果が、上記の数字である。
作戦の成果は、アメリカ政府自ら国内の死者の数が10万人から24万人に上るだろうと予測している。
第二次世界大戦でのアメリカ軍兵士の戦死者数が416,800人であるから、赫赫たる戦果といえるだろう。
特に一発のミサイルも発射せずに、空母を作戦不能に陥らせたことに、総書記はご満悦だと伝えられている。
「これはフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。」