ラッセル・クロウが主演し、初監督を務めています。
オーストリア人とニュージーランド人にとって【ガリポリ】はトラウマとなった地名です。
第一次世界大戦中、両国がANZACという同盟を組んで、トルコのダーダネルス海峡の要地ガリポリを占領しようとした戦いです。
結果は惨敗して、多くの戦死者を出しました。
7年前にチャナッカレを訪問し、対岸の戦地を見たことがあります。
ニュージーランド人であるラッセル・クロウは、特別の思いで映画に参加したことでしょう。
しかし、その特別な思いのためにつまらない映画に成ってしまいました。
彼を始め共演のオルガ・キュリレンコなど、全ての俳優が大根役者ぶりを発揮して哀れです。
台本通りの演技を真面目に、かつ淡々と演じているだけです。
役になりきれないのは、真面目じゃなきゃ許されないからです。
かつての敵だったトルコに対して配慮しすぎなのも、優等生的です。
文部省推薦の映画がつまらないのは各国共通でしょう。
ラッセル・クロウは映画を全然理解していないのが露呈されました。
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ラッセル・クロウといえば、【グラディエーター】ですが、彼の最高演技が見られたのは、【LAコンフィデンシャル】でしょう。
一見腕っぷしだけのバカ刑事と思われていたのに、賢かったという役でした。
彼は名優だと勘違いされていると思います。
【レ・ミゼラブル】のときの演技を覚えていますか?
いつもボォ~っとした表情しか思い浮かびません。
動きもシャープじゃありません。
たまたま役柄がハマっただけで、大根役者の典型でしょう。
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