【歴史にならなかった歴史】
ロジャー・ブランズ (著), 真崎 義博 (翻訳)
文春文庫刊
2003年10月11日
これも、暇つぶしに読んだ本。
歴史にifはないというけれど、実はifだらけなんでしょうね。
数多くのifの中で、なんでそういう方向に実際は動いたのだろうと、不思議に思わない人はいないでしょう。
だけれども、一つのifを選んで荒唐無稽な物語を発展させてしまったら、その作業は知的ではありませんね。
その辺は著者は心得ていて、そちらに転びかねなかった可能性について、証拠として残っている記録だけを淡々と挙げている。
面白い切り口である。
中には、大きな歴史の動きで考えると、些細なことも含まれている。
それが起きなくても、大きく歴史は変わらなかっただろうと。
でも、その選択が決定的な転換をもたらすような事実も、たくさんある。
特に戦争における決定である。
もし、あのときあれだけの日本人が戦死しなかったらと。
その中には、後世において立派な業績をあげた人が何人もいたに違いない。
歴史のifを考えるとき、いつもそこに想いが至る。
一つの決定で、なんと多くの人たちの人生が狂わされることかと。