【キングダム】
2007年アメリカ映画
監督:ピーター・バーグ
主演:ジェイミー・フォックス
・・・・・っということで、カミサンと二人で観てきました。
歳とっていいことは、50歳以上の夫婦は二人で2千円で観られること。
・・・・・っで、観ました。
ブッシュは、これからの戦争はテロリストに対する戦争だと大見得を切った。
・・・・・っということは、これは戦争映画だ。
戦争映画でなくてはならない。
待てよ、今までの戦争映画といえば、マアいろいろあるだろうが、アクションの分類だろう。
観客はドンドンパチパチを期待しているといっても間違いないだろう。
だが、これからの戦争映画を正直に描くとすれば、この映画のようにならざるを得ない。
敵と味方、国と国が真っ向からぶつかるアクション&アクション。
その中で、英雄が描かれ、男の友情が、政治の駆け引きが描かれる。
もう、そんな戦争映画は過去の遺物だ。
そんな時代は去ったのだ。
そういう目でこの映画を観ると、非常に正直な作りになっている。
アメリカ人が悪をやっつけに他国に乗り込んでも、そんな上手い具合にはことは運ばない。
その辺をこの映画は、まことに律儀に描いている。
だから、最初の爆発シーンから、最後の撃ち合いシーンまでの間、物語の殆どはマが空いてダレてしまう。
隣のカミサンをつついて、カッタルい展開だねーっと言ってしまうくらいだ。
そのダレた間に、アラブ世界と米国式のギャップ、アラブ人との反発と友情が伏線として描かれる。
そして最後にお約束の戦闘シーンだ。
この辺の描写は、もう手馴れたものだ。
高速で走る自動車が吹っ飛び、RPG 7ロット弾が炸裂。観客は撃ち合いの真っ只中に迷い込んでしまった錯覚を受ける。
ちょっとひねったところで、ジェニファー・ガーナーが噛み付いたり真に迫った大立ち回りだ。
さすがに、Aliasで鍛えたことはある。
だが、そんな戦闘シーンではもう驚かなくなってしまった。
昔の戦争映画で得られた興奮はもうそこにはない。
リアルな戦争映画を撮るなら、もうこの手法しかないのだ。
相手は、ナンセ、見えない敵なのだから。
さすがに、最後のオチはそれなりに良く考えられている。
吹っ飛んだ指とか、ビー球とか、囁いた言葉とか。
・・・・・っで、映画の出来はどうだったか?
★★★☆☆だろう。
だからといって、悪い映画ではない。逆にオススメである。
まじめな戦争映画を作ろうとすればするほど、この星数を上回ることは出来ないだろう。
残念なことだが、新しい戦争映画の限界を見た思いをした。
・・・・・っということで、むかしアラブ圏で2年間過ごした経験のある者として、アラビア語が懐かしかった。まだ覚えている単語がたくさん出た。
それと、サウジアラビア人はアメリカ人が思っているような国家意識を持っていると思うなら、大いに疑問であること。
サウジはたまたまサウド家が多くの部族を、(かなり強引な方法で)牛耳っているだけで、国民が一般的な愛国心を持っているかというとチョット違う。
準主役の警官が愛国心を持っているように描かないと、話にならないのは分かるが。
マア、その辺までは観客は分からないだろうな。
だから、異教徒のアメリカに駐屯を許したのだ。
だから、題名がKingdomなのである。