・・・・・・・っということで、磯田道史の本の7冊目であります。
ぼくは、一度始めると集中してしまうクセがありますね。(^^ゞ
この本は龍馬の伝記ではありません。
龍馬を縦糸として、明治維新を分かりやすく理解するための本です。
坂本龍馬の人気は絶大で、まるで英雄扱いですね。
それは司馬遼太郎の小説【龍馬が行く】が多大な影響を与えているようです。(読んでいませんが(^^ゞ)
彼は過大評価されすぎているのじゃないかというのが、ぼくの感覚です。
彼が評価される実績は:
1)薩長同盟を仲介した
2)大政奉還を実現させた
3)船中八策によって新政府の青写真を描いた
でしょうが、彼が独自に編み出したのではなく、受け売りだったというほうが正しいのです。
それより、彼が主導したのではなく、そういう方向に上手く利用されたとぼくは勘ぐっています。
だって、彼ほどフットワークが良く、各方面との顔が利く人物はとても利用価値があったからです。
こういうことを言うと、龍馬フリークから総攻撃されてしまうでしょうが、使い走り、あるいはメッセンジャーボーイだったんじゃないかと思うのです。
・・・・・・・・
磯田道史先生は流石にそこまで言わないけれど、坂本竜馬という人物の評価のされ方はちょっと違うのではないかとこの本で書いています。
まさしくぼくと同意見・・・・と心強く思ったのですが、そこはそれ歴史の専門家ですから、そんな言い方はしません。
それより、彼を評価すべき点は、ういう政治思想ではなく、海運ビジネスに於いてだと喝破しているのです。
これには流石脱帽しました。
海運といえば、彼が興した亀山社中という商社兼海運会社兼個人海軍ですが、磯田氏はこれを「薩摩のダミー会社」と評するのです。
これは上手い表現です。
龍馬は尊皇攘夷を主張する(下級)武士であるよりも、優れたビジネスマンとしての才能を評価すべきというのです。
これは、まさに目から鱗で、ぼくが漠然と感じていた胡散臭い龍馬像をきれいに取り払ってくれました。
・・・・・・・・
幕末から明治維新に至る過程はとても複雑で理解しにくいものです。
ここで、龍馬という人物に着目して、彼の動きを追いかけていくと、複雑だった構図がすっきり理解できるのではないかという意図でこの本は書かれています
。
その意図は、かなり成功しているといえるでしょう。
明治維新に関わった多くの人物を繋げるのに、龍馬ほど適任はいないからです。
ただ、残念なことは龍馬は大政奉還後にすぐ暗殺されてしまい、その後の維新の推移を語る語り部にはなれなかったことです。
そこで磯田先生、龍馬暗殺の推移を微に入り細に入り、ほぼ本の半分を費やして書いてしまいます。
まさに、歴史オタクの面目躍如といったところでしょうか。
これは本としては、余計だった。
まあ、前回読んだ「素顔の西郷隆盛」と同じように、テーマを絞って書く本が面白い。
これからも、トリビア集みたいな手抜きの本を書くより、磯田ならではの切り口の本を期待したい。
それは司馬遼太郎の小説【龍馬が行く】が多大な影響を与えているようです。(読んでいませんが(^^ゞ)
彼は過大評価されすぎているのじゃないかというのが、ぼくの感覚です。
彼が評価される実績は:
1)薩長同盟を仲介した
2)大政奉還を実現させた
3)船中八策によって新政府の青写真を描いた
でしょうが、彼が独自に編み出したのではなく、受け売りだったというほうが正しいのです。
それより、彼が主導したのではなく、そういう方向に上手く利用されたとぼくは勘ぐっています。
だって、彼ほどフットワークが良く、各方面との顔が利く人物はとても利用価値があったからです。
こういうことを言うと、龍馬フリークから総攻撃されてしまうでしょうが、使い走り、あるいはメッセンジャーボーイだったんじゃないかと思うのです。
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磯田道史先生は流石にそこまで言わないけれど、坂本竜馬という人物の評価のされ方はちょっと違うのではないかとこの本で書いています。
まさしくぼくと同意見・・・・と心強く思ったのですが、そこはそれ歴史の専門家ですから、そんな言い方はしません。
それより、彼を評価すべき点は、ういう政治思想ではなく、海運ビジネスに於いてだと喝破しているのです。
これには流石脱帽しました。
海運といえば、彼が興した亀山社中という商社兼海運会社兼個人海軍ですが、磯田氏はこれを「薩摩のダミー会社」と評するのです。
これは上手い表現です。
龍馬は尊皇攘夷を主張する(下級)武士であるよりも、優れたビジネスマンとしての才能を評価すべきというのです。
これは、まさに目から鱗で、ぼくが漠然と感じていた胡散臭い龍馬像をきれいに取り払ってくれました。
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幕末から明治維新に至る過程はとても複雑で理解しにくいものです。
ここで、龍馬という人物に着目して、彼の動きを追いかけていくと、複雑だった構図がすっきり理解できるのではないかという意図でこの本は書かれています
。
その意図は、かなり成功しているといえるでしょう。
明治維新に関わった多くの人物を繋げるのに、龍馬ほど適任はいないからです。
ただ、残念なことは龍馬は大政奉還後にすぐ暗殺されてしまい、その後の維新の推移を語る語り部にはなれなかったことです。
そこで磯田先生、龍馬暗殺の推移を微に入り細に入り、ほぼ本の半分を費やして書いてしまいます。
まさに、歴史オタクの面目躍如といったところでしょうか。
これは本としては、余計だった。
まあ、前回読んだ「素顔の西郷隆盛」と同じように、テーマを絞って書く本が面白い。
これからも、トリビア集みたいな手抜きの本を書くより、磯田ならではの切り口の本を期待したい。