・・・・・・・っということで、前回日本の閉鎖性を書きましたが、その連想でアメリカの閉鎖性を考えてみましょう。
日本は島国だから閉鎖性の高い社会だとは理解しやすいですね。
それに比べアメリカはヨーロッパから派生した国(正確には侵略した国)で、しかも堂々たる大陸国ですから閉鎖的という言葉はそぐわないように思われます。
しかし、東西は大西洋と太平洋に挟まれ、この空間を越えるのは並大抵の労力ではありません。
南はメキシコと国境を接していますが、図体に比べりゃ短い国境線です。
北はカナダが隣国で、こことはとても長い国境線で接していますが、隣国というより兄弟国。
それよりも北極海を隔てて相対している隣国はロシアということになります。
すると、メキシコ以外は広い大洋で囲まれた島国と同じような国であることが分かります。
アメリカは自由な国、オープンな国と見るのは誤解なのです。
歴史的にもその特徴が表れていて、19世紀初頭のモンロー主義(これはナポレオン戦争が背景にあります)、第一次と二次におけるアメリカの戦争不参加(ぼくには漁夫の利を得るタイミングを見計らっていたと感じます)。
これらはアメリカの孤立主義と称されるものです。
そして、トランプ大統領による「アメリカ第一主義」。
これらは全てアメリカが閉鎖的な社会であることを示しています。
そう認識することによって、初めてアメリカの姿が見えてきます。
さらに進んでアメリカを定義するとすれば、海洋国家だと言えるのです。
海洋国家の生命線は海上輸送です。
だからこそアメリカは金食い虫の空母を7隻も運用し、南シナ海にも口を出すのです。
同じ閉鎖的な国家である日本とアメリカ。
その姿はずいぶんな違いがありますね。^m^
蛇足:
アメリカを海洋国家と認識すれば、アメリカはそれほど領土的野心はないと考えるべきでしょう。
同じ海洋国家のイギリスは植民地はたくさん獲得しましたが、貿易港とその周辺を獲得するだけで、国全体の支配は傀儡政権の樹立による支配でした。
逆にロシアとか中国は大陸国家ですので、領土獲得の執念は強いのです。