・・・・・・っということで、映画【キング・アーサー】を観た感想。
ご存知アーサー王の伝説なのにぼくの好きなマーリンが登場しない。
その代わり伝説にはない女性の魔法使いを創作している。
マーリンが登場しないアーサー王物語りなんて。
パーシバル、ガウェイン等の円卓の騎士達の描きかたもおざなり。
物語りに深みを与えるグィネウ゛ィアもランスロット、悪役モルドレッドも省略。
飛車角落ち、さらに香車抜きでどんなアーサー王物語りを描くのか?
エクスカリバー一点に全精力を傾けて描く、これがガイ・リッチー監督が採った作戦。
エクスカリバーについては今更説明の必要もないが、「権力」の象徴である。
映画ではジェダイが操るライトサーベルの百万倍ものパワーを持つ剣として描かれる。
王は自らが持つ強大な権力を正しく使うことが求められる。
使うだけの素質がなければ王に相応しくないのだ。
それがエクスカリバーなのである。
(細かいけど、剣を両手で扱えというシーン。片手でいい加減には扱えないのだ。)
アーサーは自信がないので沼に剣を捨ててしまう。
水の精がそれをアーサーに返し、彼が成すべき使命を伝える。
この辺の美しい描写が映画製作者の腕の見せ所である。
さて、権利が欲しくて仕方ないのがジュード・ロウ演じる叔父のウ゛ォーティガンだ。
彼にはエクスカリバーを使いこなせる力量が無いことを自覚している。
そこで彼は沼に棲む妖怪と取引して魔力を手に入れようとする。
魔力を手に入れる条件は自分の最愛の者の命を妖怪に差し出すことだ。
権力欲に駆られた人間はそこまで狂ってしまうのである。
この辺はアーサー王の伝説とは完全に離れ、独自の脚本となる。
ジュード・ロウはこういう悪役のほうがはまり役のような気がする。
父ユーサー役を演じたエリック・バナとジュード・ロウ、もう完璧な配役である。
ところが肝心のアーサー役がズッコケなのである。
ズッコケもズッコケ、大ズッコケなのだ。
設定では赤ん坊の時に逃がされ、娼婦達の中で育てられ、泥棒の腕を上げ、チョンマゲを結った国籍不明のアジア人にケンカの仕方を叩き込まれたストリートギャングになるのである。
それはそれでウケ狙いの設定だから良しとする。
しかし、彼は将来の英国王だぞよ。
立派な国王だった父の血統を受け継いでいるのだぞよ。
いくら育ちが悪かったとしても、何処かしら高貴なる雰囲気を漂わせていて
しかるべきではないかい?
それが何だい?この役者。
プロレスラーみたいじゃないか?
銀髪を後ろに撫で付けちゃってさ。
演じた俳優が悪いのではない。
期待以上に熱演したことは大いに評価すべき。
だが、彼を選定した監督に全ての責任がある。
それは後に円卓の騎士になる仲間達にも同様のことが言える。
チンピラ過ぎるのである。
ああ、こりゃイカン。
・・・・・・っで、映画はどうだったかって?
面白れぇ~の一言に尽きる。
大いに楽しめた。
王道からスッゴく外れているけど、ガイ・リッチー、アンタはエンターティナーだね。(^^)v