・・・・・・っということで、昔の子供はよく怪我をしたものです。
今の子供とは比べ物にならないほど、体のあちこち擦り傷、切り傷を作っていました。
ぼくの脛や肘、手の指や甲、おでこには子供の頃に作った傷跡が何箇所も残っています。
このあいだ自転車で転んで顔に大怪我をしたことがありましたので、大人になった今でもオッチョコチョイなのですがね。(^^ゞ
子供が血を流して帰ってきても親は慣れたもので、滅多に医者に連れて行くようなことはせず、自分で治療しました。
そのとき使うのが、赤チン。
赤チンは万能薬で、傷なら何でも赤チンを塗っておけば大丈夫ってなもんでした。
あれは傷の周囲が真っ赤に染まって、何がなにやら判らんようになります。
しかも乾くと傷口を引きつらせるので、切り傷がパックリと口を開けてしまいます。
なんとも、原始的な消毒薬でしたね。
ですから、傷跡は残るほうが多かった。
ぼくがコンクリートの足場に登ろうとして足を滑らせ、脛に大きな擦り傷(骨が見えるくらい)の怪我をしたとき、担任の女性教師が傷の真ん中にちょこっと赤チンを塗って、怪我をするほうが悪いと言われた時は子供のぼくもカチンときましたね。
いまでも大きく残る傷跡を見ると、ちゃんと手当てしなかった女教師を憎らしく思い出します。
何故か昔は道によく釘が落ちていました。
自転車も自動車も釘でパンクするのはアタリマエでした。
梱包に使った板切れに釘が残っていて、それを踏みつけてしまう子供がよくいました。
ばい菌が入るので、足の裏の傷穴の上から金槌でトントンと叩けば良いと言われていましたが、今から思うとそれがなんの役に立つのかと疑問です。
傷と並んで、多かったのが膿でした。
子供に限らず大人もよく「おでき」を作っていました。
化膿してくるとだんだん膿が溜まって大きくなり、先端が黄色くなってきます。
これほど嫌なのもはありませんね。
ちょっとした傷にばい菌が入り、化膿したのです。
昔の人は栄養のバランスが良くなかった証拠です。
この治療には「タコの吸出し」という軟膏を使っていました。
おできの上にこの軟膏を塗り、人為的に化膿を促進させます。
化膿が進んだところで、おできの両側を指で押さえると、黄緑色した膿がニュルニュルと搾り出されます。
後は、赤チンを塗ってはいオシマイとなります。
何故かぼくのオヤジがこの治療が得意で、実に上手いものでした。
兵隊の時に覚えたのでしょう。
膿を搾り出すのをとても楽しんでいました。
今の子供たちは自然の中で遊ぶことをしなくなったので、滅多に傷跡は作らず、無傷のままで大人になるのでしょう。
学校で怪我などをしようものなら、モンスターペアレントと化して、学校に怒鳴り込むのでしょうね。
いい加減な世の中って案外いいものですよ。(^ε^)♪