【イスラムの読み方】 | so what(だから何なんだ)

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・・・・・・っということで、「イスラム教を理解する試み」という連載を書いていますが、ナンだ、最初にこの本を読んでおけば、そんな長々と連載する必要なかったんじゃないかと思わされる本です。

対談であるけれど、その片方が山本七平氏で、ありゃ?まだ生きてたのかって一瞬自分の記憶を疑っちゃいましたよ。

中東の専門家と称する評論家と、37年も昔になされた対談の復刻版です。

一応対談という形になっているけれど、山本七平氏の独演会みたいなもの。

全然古くないどころか、イスラムの問題点をこれほど鋭く分析できる人は山本氏を超える人材が出ていないんじゃないかと思わされます。

碩学という言葉がピッタリの人でしたね。

『セム語族は厳格な血縁社会。砂漠で遊牧している限り「地縁」は生じない。』とか、

『イスラム社会、イスラム支配層の腐敗。退廃に対する憤りから原理主義は出発していることを忘れないこと。』とか、

『ユダヤ教もイスラム教も、聖書やコーランを今朝届いた新聞と同じ感覚で読む。』とか、キーワードが溢れています。

こういう風に、イスラム教という宗教を歴史的な観点から、科学的に(?)分析するのは私の最も好むスタイルですが、逆にイスラム教という教義の中への踏み込みは、たぶん意識的にされていません。

最近思うようになったのですが、イスラム教を理解するのはそういう科学的な態度は不可欠なのですが、やはり教義の中に踏み込まなければ結局片手落ちではないでしょうか。

もちろん山本氏はその辺の知識も沢山持っていたはずですが、そうなると議論が泥沼に入ることを知っていたのでしょう。

もし山本氏が存命で、現代のようなイスラム世界の状況を見てどう仰るのか、聞いてみたいですね。


この前に読んだ【イスラームの日常生活】が女性の視点で書かれていて、比較すると男女のものの見方がもの凄く違うものだと分かり面白いですよ。