【生き残った帝国ビザンティン】 | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・っということで、この本は実に面白い。

絶対オススメである。

但し、歴史に興味のある人だけね。(^^ゞ

ぼくのような素人には、日本人が書いた歴史じゃないとダメですね。

翻訳モノは、翻訳家の技量が邪魔になって仕方がない。

それと同時に、視点が偏っていないですからね。

こういう良書は、逆に外国語に翻訳して紹介したいくらいです。

イスラム教を理解するうえで、同時代のビザンティン帝国を避けて通ることはできない。
そういう理解で、以前「ビザンツ帝国史」を読んだが殆ど役立たなかった。それは翻訳本であることと、著者が西洋人であることが原因であった。
西洋からの視点ではどうしてもキリスト教の影響抜きに語れない。
逆に、イスラム教徒が本を書いても同じである。
その点、無宗教者である日本人の書いた本は、限りなく中立の視点で見ることが出来る。

この著者はぼくより5歳も年上だけれど、この本を書いたのが43歳と若い。

ぼくは常に、歴史をホンマかいな?という目で見るクセがある。
その点、この著者とはやたら波長が合ってしまう。
ぼくが疑問に思うことを、先回りして答えてくれている。
この前に読んだ本とまるで異なる興奮を覚える。

もちろん著者はビザンティン帝国の専門家である。
ホントーに優れた歴史学者であるからこそ、面白く書けるのである。

薄っぺらい新書に、実に豊富なポイントを整理して詰め込んでいながら、しかも読みやすい。

図書館で借りてきたけれど、すぐに書店で購入してしまった。

是非手元に置いておきたいと思ったからである。