・・・・・・っということで、コーエン兄弟の映画の中では最新作かな?
とは言っても2013年作だけどね。
カンヌ映画祭とか、アカデミー賞、ゴールデングローブの各賞を受賞。
・・・ってぇことはツウ好みの映画ってことです。
ツウとは猫の名前がユリシーズだと聞いて、プッと噴出すような人たちのことです。
ヨーロッパ圏と北米のスノビッシュな人たち向けの映画です。
ですから、極東の島国に住んでいる人種にはよく理解できない前提で作られた映画なのです。
そんな映画でも、制作費の倍の興行収入を上げてしまうのですから、流石にコーエン兄弟です。
自分たちの作りたい映画を作りたいように作ってしまっても、ちゃんと売れるのです。
こういう映画もいいものです。
だって、観客に媚びていませんもの。
・・・・・・
さて、フォークソング時代がアメリカにあったなんて、信じられませんね。
今から見れば、ダサい音楽そのものですからね。
それでも、ボブ・ディラン(最後に彼を模した人物が顔を出す)など尖がった歌手を生み出したのですから、音楽史上で果たした役割は大きいでしょう。
この後、エルビスとかビートルズが出てきて、あっけなく消えてしまったジャンルですね。
当時、ぼくの世代はまさしく思春期真っ盛りで、フォークソングに憧れていたものです。
街や旅行先なんかは、ギターケースを抱えて闊歩する若者で溢れていましたからね。
ぼくもその例に漏れず、ギターを買いましたヨ。
それほど大きな影響を日本の若者に与えました。
ですからこの映画を観ていると、その時代の空気の中にタイムスリップしてしまうんです。
グリニッジヴィレッジにたむろするヒッピーやら、フリーセックスやら、反戦運動やら、マリワナやら・・・アメリカももがいていた時代でしたね。
主人公はヒントはあるものの、架空の売れないフォークシンガーです。
昔懐かしい曲もありますが、オリジナルで書き下ろされた曲は歌詞もメロディーも当時の雰囲気を再現していて素晴らしい。
主人公を演じたオスカー・アイザックが抜群に上手かった。
ストーリーは何の盛り上がりもなく、平凡な日常を描いただけですが、何か心に残る映画ですよ。