・・・・・・っということで、ナンか知らないうちに世の中が変わっちまったっのかなぁ~。
たしか、森首相の頃だと記憶しているんだけれど、これから【IT革命】が起きるってアメリカが言い出したもんだから、森首相もこれからはITだITだと尻馬に乗ってはしゃいでいたんですよね。
いまじゃ当たり前の【IT】だけれど、当時の国民はだれもピンと来ていなかった。
ぼくも、【Information Technology】のことだと知っても、イマイチ分からなかった。
もちろん、いちばん分かっていなかったのは森首相だったと思いますよ。
調べたらちょうど2000年の頃でした。
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ナンか変わっちまったというのは、いまの社会が虚構の上に築かれているような気になって仕方ないからなんですよ。
虚構とは、デジタルという0と1の組み合わせの社会構造です。
いま商品価値があるものは手で触れられるその物ではなく、それを制御するソフトウエアです。
ソフトウェアは家電製品を始め、交通、通信などのインフラ、教育、エンターテイメント、政治、治安など全てをコントロールしています。
デジタルの力によって、技術進歩が加速度的に早くなってしまいました。
良い例がスマフォで、ちょっと通信速度が速くなったり、画面がきれいになっただけで新しいものに取って代わられる。
まだまだ使えるのにいとも簡単に捨てられてしまう。
ぼくはあれが勿体無くて仕方ないのです。
突き詰めていえば、0と1の組み合わせが進んだだけなのです。
自動車だって、パソコンだって、家電製品だって、み~んな使えるのにゴミとして捨ててしまう。
家には娘たちが買ったあらゆるゲーム機とソフトが山になっている。
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じゃあITが進んだからといって、暮らしが豊かになり、幸せになったのか?
逆に、インターネットの脆弱性を突く犯罪で溢れかえっている。
一瞬のうちに何十億という金が消え去ってしまう。
あの3億円事件のような、いかにも手作りの犯罪が懐かしく思える。
ネット犯罪を防ぐだけで、どんなに膨大なエネルギーと金が浪費されていることか。
実に危なっかしい社会の上にいま暮らしていると思いませんか。
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子供も大人も、価値観がいつの間にか変わってしまっている。
刹那的な娯楽を求め、手作りでアナログ的なものをやりたがらない。
やたら断片的な知識ばかり豊富で、自分で掘り下げた考えを持っていない。
分かった気になって、他人に攻撃的になり、創造より破壊を好むようになっている。
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【IT革命】って目にも見えず手でも触れないから、知らないうちに毒される危険をはらんでいることに気付かなければならないんじゃないかな。
最も怖いのは、それが作り出す社会構造のグランドデザインを誰も考えていないってことです。
ソフトウェアのプログラマーが考えていますか?
アップルやビルゲイツが考えてくれているんですか?
【IT】という言葉を最初に聞いたときのように、いまもその実体が分からない。
結局のところ、分からないまま社会は0と1の組み合わせに侵略され、その中に住む人間の心も蝕まれてしまっているんじゃないだろうか。
まるで人類が破滅するSFの社会に住んでいるようですね。