・・・・・・っということで、「芥川龍之介はこれだけ読め!」Kindle版に収められた38編を読んでいる。
これまで16篇の感想文を書いてきた。
お次は:【舞踏会】
鹿鳴館の舞踏会が華やかなりし頃のお話し。
ある美しい令嬢が初めて参加し、フランス海軍士官とダンスを踊り、ベランダから二人で花火を見るというだけの話し。
かなり評価の高い作品らしい。
三島由紀夫なんか大絶賛である。
でも、ぼくはこの良さが分からない。
その令嬢が年老いて、あの海軍士官が実は高名な作家になったことを彼女は知らなかったというところで終わるのだが、美しさというものは花火のようにはかないものだという解釈でいいのだろうか?
【秋】
これは芥川にしては、肩に力が入っていない作品。
ぼくは好きだなぁ~
将来を嘱望されていた才女が、好きな彼氏を妹に譲って、自分は凡庸な男と結婚する。
本当は作家志望だったのだけれど、平凡な生活に埋没していく。
妹の夫となった元カレと妹の新居で再開し、心が揺れるというなんとも平凡な物語。
そうはいっても流石に芥川。
女性側の視点で、心の揺らぎを実に繊細に描いている。
シニカルな作風の彼だが、こういう穏やかな作品でも相当な実力を見せ付ける。