【風立ちぬ】映画 | so what(だから何なんだ)

so what(だから何なんだ)

人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・っということで、映画館で観ようと思っていたまま忘れていた。



アカデミー賞狙いであの「アナと雪の女王」と争った作品と聞く。

見ている最中から、到底勝ち目がないと感じた。

なぜか?

テンポがないのである。

テンポが悪いのじゃなくて、テンポそのものがないのである。

途中で呆れてしまうくらい絶望的なのである。

宮崎駿よ!どうしちゃったのだ。

あの、「となりのトトロ」や「カリオストロの城」のテンポを忘れたのか?

その他、不満な点は山ほどある。

特高警察から追われて上司の離れに隠れ住んだのだろう?

なのに、途中からウヤムヤになってしまった。

タバコを吸うシーンがやたら多く、結核の妻の前で吸うか?とだいぶ叩かれたようだが、それは当時のことだから仕方ない。

だが、そこまでしてタバコのシーンを描く必要性はなんだったのか。

主人公のあの棒読みのセリフも問題になった。

トトロのお父さんと同じ感じを出したかったのは分かる。

だが、本来感情をこめなくてはいけないシーンで、全く抑揚がないのは明らかにオカシイではないか。

彼の作品は、音楽が大きな役割を果たしていた。

だが、今回は全く心に残らなかった。

彼の描く人物があまりにも幼稚で均一だ。

・・・・・・

まあ、いくらでも挙げることが出来るが、一番の問題は誰に向けて作品を作ったか、統一が取れていないことである。

ディズニーの映画はその点、まったくブレていない。

それは、「大人の鑑賞に堪える子供向け映画」だという点だ。

「となりのトトロ」はそれが出来ていた。

本作がターゲットに想定しているのは、どうも大人らしい。

しかし、宮崎駿という人間は大人を全く分かっていない。

作品の中で、男女の駆け引きが描かれているけれど、まったく幼稚で失笑ものである。

・・・・・・

どうしちゃったの巨匠。

・・・・・・

どうも、巨匠が描きたかったのは「ノスタルジー」だったようだ。

大正から昭和にかけての風景描写は念入りで且つ執拗だ。

ぼくは、その緻密な描写によってのみこの作品を評価する。

実にすばらしい絵を描いている。

・・・・・・

彼最後の作品だという。

良い判断だと思う。

もう彼はアイデアが枯渇してしまったのだ。

「アナと雪の女王」を製作中のTV番組を見た。

監督は実に柔軟なのだ。

多くのスタッフを集め、様々な意見を引き出し、実際にそれを活用する。

それを何度も何度も繰り返す。

監督はそれらを踏まえ、さらに上の意見を出す。

そして、スタッフ全員がその意見に納得するのである。

だから、ディズニーの映画はテンポも含め、新しいアイデアが満載である。

「風立ちぬは」それとは真逆の製作手法を採ったと感じる。

見事なほどに逆なのである。

宮崎駿という個人が全てを決定する。

ぼくが先に挙げた欠点は当然スタッフは持っていたはずだ。

だが、それらの意見は完全に無視された。

だって、監督は世界の巨匠だからである。

・・・・・・

戦後70年も経って、まだ日本はあの時と同じ戦いをしている。

アメリカに負けるはずだ。

思いがけず、そんなことを痛感させられたアニメ映画でした。(^o^)丿