・・・・・・っということで、NHKで自衛隊を特集していた。
集団的自衛権容認の流れの中で、自衛隊幹部候補生たちの現状をレポートしており、良い企画だった。
これを見ると、自衛隊員って世界で一番難しい立場の兵士だと思った。
通常、最前線の戦闘において、兵士の任務はシンプルなほうが良い。
あそこを攻撃しろ。
攻めてきたら反撃しろ。
・・・といったシンプルさである。
ところが自衛隊員は、相手が撃ってきたら自動的に反撃できないのである。
上官に反撃の許可を得なければならない。
その上官も、またその上の上官に許可を得なければならない。
勝手に撃ってはならないのである。
何故なら、最前線の兵士の撃った弾が、国際問題に発展するかもしれないからである。
これほど難しい立場に置かれた兵士は、世界中どこを見渡しても居ない。
良い兵士は命令を機械的に遂行する兵士である。
難しいことを考えさせないように、徹底的に訓練するのはそのためだ。
ところが、自衛隊員は国際問題まで頭の片隅に置いて行動しなければならないのである。
理論上は、上官が決定すればいいことである。
ところが、上官との連絡が確保されていることが条件である。
戦場においては、連絡が保てない状況が発生する。
その場合、明らかに自分の生命や部隊が危険に晒されているのに、反撃できない、あるいは反撃が遅くなりすぎるという事態が発生する。
まことに気の毒な職業である。
そんな職業に誰が就きたいと思います?
・・・・・・
TVを見る限り、自衛隊の幹部たちは真面目に勉強している。
実に幅広い教育を受けている。
中には、戦闘と直接関係ないことまで勉強させられている。
そういう意味において、自衛隊員ほど優秀な兵士は居ないであろう。
悪く言えば、頭でっかちの兵士ともいえるが。
ぼくなんか、よくやっているなぁ~と感心してしまう。
外国の軍隊を多少知っているけれど、よくこんな阿呆面した奴に銃を持たせているなぁ~と、不安になってしまうことがしばしばあるのである。