・・・・・・っということで、【バカの壁】をだいぶ前に読んだけれど、内容はほとんど残っていない。
ただ残っているのは、その人が絶対に越えられない壁があることを認めるということだった。
簡単に言えば、数字に弱い人間というものは必ず存在し、そういう人は数学者になろうと思ったってなれない。
同じように、話ベタの人は政治家にはなれない。
字が下手な人は書道家になれない。
音感を持っていない人が作曲家になることは難い。
バカの壁とはそういうことだ。
だが、単なる馬鹿と利口の比較ではなかったように思う。
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大人になるということは、自分が馬鹿であることを認めることである。
その重要性を案外気付いていない方が問題である。
馬鹿は馬鹿なりに生きる道を持っているし、その道を早く見つけることが大事だ。
ぼくなんか、自分をホントーに馬鹿だと思う。
経理の仕事も出来ないし、設計の仕事も出来ないし、経済も法律の知識もないし、管理者としてもいい加減だし、根本的なところで会社の仕組みを理解していないし・・・。
こうやって書くと、努力によって克服できるじゃないかという人が出てくる。
その通り。
努力をすれば殆どの夢は叶う・・・と考える人は正しいし、そう思い、出来る人を尊敬する。
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【バカの壁】は厳然と存在する。
それに果敢にチャレンジすることは大事だ。
だけれども、そのチャレンジが報われないことを知ることもまた大事なことだ。
とても残念なことなのだけれども、それを知ることが大人だと自分を納得させるフリをすることも大人には求められているのだろう。
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さらに歳を取れば取るほど馬鹿になっていくのも、これまた事実だ。
子供のときはだんだん利口になっていくのにネ。