【ヤミ論語】 | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
金と暇はあるけど体力と気力がない。
そんなお年頃。
62カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・っということで、安吾ばかり読んでいるけれど、それは戦後の日本人が急な変化にどう戸惑い、どういう風に心の中で折り合いをつけていったかに興味があるからなんです。

終戦直後のドサクサした日本の雰囲気が垣間見られる。

一億総玉砕といわれていたのに、一億総民主主義礼賛に、世の中が180度方向転換した時代。
心ある人達は、そういう日本を覚めた眼で見ていたはずである。

この本はハッキリ言って、あまり面白くない。

安吾の刀の切れ味も、大したことがない。

当時の日本が抱えていた問題点と、今の時代を比較できるかなという期待は満たされなかった。

あまりにも世間が混乱していたせいだろう。

ただ、安吾が指摘している通り、日本人の「教養」「学識」「常識」の底上げは必要だという点は、今でも同じだと思われる。

教養というと、ちょっとダサいとか、鼻持ちならない雰囲気を感じてしまうからだろう。

ただ、観念論だけで育った人間は不備であるという指摘は鋭い。

実社会は観念論だけで動いていないことを知るには、歳を重ねるしかない。