この本を恋愛について何らかの真理を得ようとして読んでも無駄である。
冒頭から「私は知らない」と断っているのだから。
先ず、恋愛そのものを言葉の定義として捉えようとする。
すると、日本の曖昧さに行き着かざるを得ない。
日本語は雰囲気的でありすぎると指摘する。
全く同感。
次に、恋愛についての文学なんて高尚なものじゃないという。
恋愛そのものが動物的であるからだ。
教訓には二種類あって、一つはそれを基に二度とするなと警告するもの。
次は、警告しても避けることが不可能なもの。
恋愛とはそういうものだとする。
全く同感。
だけれども、何故小説家は恋愛を書き続けるか?という疑問。
恋愛に規則性はない。
各自が自ら解決すべき問題だ。
そういう各自が、恋愛に対して積極的に格闘する態度を賞賛したい。
それは詩的なものではなく、即物的なものである。
肉体が精神に及ぼす効果を過小評価すべきではない。
そういう各自の格闘を書くことこそ小説のテーマとして相応しい。
だって、孤独な人生において、恋愛は花であるから。
・・・・・・
ってな具合に、恋愛論を語りながら、実際は小説論を語っている。
短いけれど、真実を突いた良い作品でした。
冒頭から「私は知らない」と断っているのだから。
先ず、恋愛そのものを言葉の定義として捉えようとする。
すると、日本の曖昧さに行き着かざるを得ない。
日本語は雰囲気的でありすぎると指摘する。
全く同感。
次に、恋愛についての文学なんて高尚なものじゃないという。
恋愛そのものが動物的であるからだ。
教訓には二種類あって、一つはそれを基に二度とするなと警告するもの。
次は、警告しても避けることが不可能なもの。
恋愛とはそういうものだとする。
全く同感。
だけれども、何故小説家は恋愛を書き続けるか?という疑問。
恋愛に規則性はない。
各自が自ら解決すべき問題だ。
そういう各自が、恋愛に対して積極的に格闘する態度を賞賛したい。
それは詩的なものではなく、即物的なものである。
肉体が精神に及ぼす効果を過小評価すべきではない。
そういう各自の格闘を書くことこそ小説のテーマとして相応しい。
だって、孤独な人生において、恋愛は花であるから。
・・・・・・
ってな具合に、恋愛論を語りながら、実際は小説論を語っている。
短いけれど、真実を突いた良い作品でした。