・・・・・・っということで、ダニエル・デイ・ルイスざんまいの3本目。
この作品でも彼はアカデミー主演男優賞を獲った。
このとき32歳。
去年リンカーンを撮ったときは55歳。
役にのめり込む情熱は幾分も違わない。
この映画でも彼の演技のスゴさは遺憾なく発揮できているので、敢えて賛美を繰り返す必要もないだろう。
それより、映画として良く出来た作品である。
出演俳優の誰をとっても名演技である。
過去と現在を行き来するストーリーの流れも良い。
そして何より、お互いの心理、場の空気の描き方がスゴイ。
扱っているテーマは物凄くデリケートだ。
身障者に対する「哀れみと迷惑」のバランス。
このバランスを崩すと、大失敗作になりかねない。
だが、これを描かないとウソになる。
流石イギリスとアイルランド合作映画、物語の細部にわたって全く破綻がない。
これは観ておくべき映画の一つだろう。