・・・・・・っということで、【ハンナ】という映画をツタヤで借りてきた。
最近の映画はどうも「・・・・モノ」ばかりを作っているような気がする。
今回の映画は、「女性が格闘技を身に着けたモノ」である。
いつから女性をこんなに強く描くようになったのだろうか。
例を出すまでもなく、映画の中の女性はホントーに格闘技が上手い。
今回の新味はその格闘技を少女にやらせたという点だ。
既にこの「少女が格闘技を身に着けたモノ」には、いくつも製作されているようである。
女性でさえ力が弱いのに、少女が訓練を積んだ大男に勝てるはずがない。
全く荒唐無稽なのだが、この映画はそこんところを実に真面目に描く。
ホントーに真面目に描いているのである。
殺人兵器に訓練された少女が、旅の途中で音楽の魅力とか、友情とか、家族の愛について目覚めていくのだが、残念ながら上手く描けていない。
ホントーはその辺をメインに描きたかったのだろうが、それに時間を割けば割くほど中だるみになってしまった。
もうちょっと全体的に冷酷に描けば、その部分が短くても伝わったと思う。
だけれども、ケイト・ブランシェットだけは別格の演技をしていた。
珍しく彼女は悪役をやるのだが、ホントーに上手い。
彼女が出てくる部分だけが、恐ろしいのだ。
そういう良い部分もたくさんちりばめられているので、観て損をしたという気分にはならないだろうが、積極的にも薦められない。
とてもいいアイデアで、頑張って作ったのだが、もう一歩でザンネンでした。