ちょっとなじまない名前がたくさん出てくるので、一気に読む本じゃないですね。
でも、じっくり読むには良い本です。
発売当初から読みたい本だった。
18年後にようやく実現できた。
読まなくても、間違いのない本である確信を持っていた。
その確信は正しかった。
陳瞬臣だもんね。
司馬遼太郎と同じく、手抜きはない。
モンゴル帝国といえば、12世紀末から突如現れて14世紀中頃まで荒らし回った騎馬民族くらいの知識しかないだろう。
日本としては、1274年と1281年の元の襲来でえらい迷惑をこうむったとしか記憶されていないだろう。
遼(契丹)⇒金⇒モンゴル帝国と変遷する中で、契丹人として金に生まれた耶律楚材という官僚の一生を描いている。
知らないですよね、そんな人物。
草原を走り回る野蛮人(?)が文明人の中国(ここでは女真人の金なのだが)を滅ぼし、帝国として国の形を作る際に、主に儒教と仏教によって制度作りに貢献した人物である。
中国での評価がものすごく高いそうだ。
作者は丁寧な史料分析を元に、彼の人物像を描いているが、小説というより、歴史に近い感じを受ける。
無味乾燥な史料より、小説という形をとったほうが、人物が生き生き描ける。
だからといって、人物像を想像で補いすぎると、却って嘘くさくなる。
この辺、小説の匂いを最小限にとどめて記述した筆者のバランス感覚には、好感が持てる。
・・・・・・
それにしても、モンゴル人は残忍だったんですね。
これを読んだ後は、大相撲のモンゴル力士を見る目が変わってきますよ。(^o^)丿
18年後にようやく実現できた。
読まなくても、間違いのない本である確信を持っていた。
その確信は正しかった。
陳瞬臣だもんね。
司馬遼太郎と同じく、手抜きはない。
モンゴル帝国といえば、12世紀末から突如現れて14世紀中頃まで荒らし回った騎馬民族くらいの知識しかないだろう。
日本としては、1274年と1281年の元の襲来でえらい迷惑をこうむったとしか記憶されていないだろう。
遼(契丹)⇒金⇒モンゴル帝国と変遷する中で、契丹人として金に生まれた耶律楚材という官僚の一生を描いている。
知らないですよね、そんな人物。
草原を走り回る野蛮人(?)が文明人の中国(ここでは女真人の金なのだが)を滅ぼし、帝国として国の形を作る際に、主に儒教と仏教によって制度作りに貢献した人物である。
中国での評価がものすごく高いそうだ。
作者は丁寧な史料分析を元に、彼の人物像を描いているが、小説というより、歴史に近い感じを受ける。
無味乾燥な史料より、小説という形をとったほうが、人物が生き生き描ける。
だからといって、人物像を想像で補いすぎると、却って嘘くさくなる。
この辺、小説の匂いを最小限にとどめて記述した筆者のバランス感覚には、好感が持てる。
・・・・・・
それにしても、モンゴル人は残忍だったんですね。
これを読んだ後は、大相撲のモンゴル力士を見る目が変わってきますよ。(^o^)丿