貧乏から学ぶこと | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

・・・・・・・っということで、最近の子供達の殆どは貧乏を経験したことがない。


また、貧乏な人を見たこともない。


なにも、好き好んで貧乏になれというのは現実的ではないが、


貧乏を経験することから得られる大切なものってあるのじゃないかな。


・・・・・・


ぼくが小学生の頃、クラスにN君がいた。


昔の小学校にはプールなんていうものはなく、近くの遊園地のプールに学年で泳ぎに行った。


N君は海水パンツを持っておらず、普通の下着で泳いでいた。


いくらなんでも変だが、だれも彼をからかったりイジメたりしなかった。


・・・・・・


近くの町に友達同志で、遊びに行った。


昼飯を食べる段になって、N君がお金を持ってくるのを忘れたといった。


ぼくが、彼の分を立て替えて、彼は旨そうにどら焼きを食べていた。


いつまで経っても、貸した金を返してもらえなかった。


でも、ぼくは返せとは言わなかった。


・・・・・・


一度N君の自宅に遊びに行ったことがあった。


バラックだった。


そのうちに雨が降り出した。


トタン屋根に雨粒が当たって、会話が出来ないくらい大きな音を立てた。


ぼくは、こんな中でよく寝られるねと言った。


・・・・・・


靴箱に入れていたぼくのバスケットシューズがなくなった。


当時子供達の憧れの的だった、格好のいいシューズだった。


翌日、N君が同じタイプのバスケットシューズを履いているのを発見した。


でも、ぼくはオマエ盗んだんだろうとは言わなかった。


・・・・・・


いまは、N君のような貧乏な友達を見る経験は殆どないだろう。


もし、N君がいまの小学校に通っていたら、イジメの格好の標的になることだろう。


今の子供達が不幸なのは、


海水パンツを持っていなくても参加したいと願う子供がいること、


友達から借りた金を返したくても返せないと悩む子供がいること、


雨の音を聞きながら布団に丸まって寝なければならない子供がいること、


欲しいものがあっても、親は絶対に買ってくれないと知っている子供がいること、


そんな子供達をリアリティーを持って思い描けないことなんじゃないだろうか。