・・・・・・・っということで、最近本を全然読んでいない。
以前は、嵐のように本を読みまくっていたのに。
もう2ヶ月近く、一冊も読んでいません。
こういうぼくの気分屋的な性格は、自分でも持て余してしまいます。
いま読みかけの本はヘルマン.ヘッセの【幸福論】で、ずっとカバンに入ったままなんです。
昔読んだアランの【幸福論】がとても良い本だったので、二匹目のドジョウを期待したのですが、ハズレでした。
著名な作家に対して、ハズレと言うのは失礼ですので言い直しますが、
この本を読むと、とても「depressing」な気分になってしまうのです。
翻訳が下手というワケじゃないでしょう。
やっぱり、ヘッセの文章がぼくの気分と合わないのでしょう。
たった250ページ足らずの文庫本を、2ヶ月かけても読み切れないのですから。
ヘッセは1962年に85歳で亡くなりましたが、この本は70歳代後半の、
いわゆる「晩年」に書かれた散文集です。
内容は、過去の回想です。
ぼくはまだ晩年には括られないはずですが、年寄りの常として、過去を振り返ることが多くなってしまいます。
そんな自分とつい重ね合わせてしまうのが、気分が合わない理由でしょう。
ヘッセという人間はストイックな性格です。(欝気味といったほうが良いかもしれませんね。)
教養がものすごく高く、引用されている文の殆どがぼくには判らない。
読んでいて面白いなと思ったことは、彼が書くという行為を止められないことです。
生きている間は、書き続けざるを得ないということです。
作家って、多かれ少なかれそういう人種だと思います。
この散文集は、そんな彼の「余力」で書かれたものです。
そうはいっても、ちゃんとに読者の評に耐える内容であるのは勿論のことですが、
その実、自分自身に向けて書いたと思わざるを得ません。
・・・・・・っと、ここまで来て、ブログと似ているなと思ったんです。
もし、彼が生きていた時代にブログがあったら、きっと彼はのめり込んでいたと思いますよ。
(^o^)丿