風呂場の人々(5)&(6) | so what(だから何なんだ)

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人生のバックパッカーのブログです。
暇はあるけど体力と金と気力がない。
そんなお年頃。
68カ国で止まったまま先に進みません。(;^_^A

5)柚子風呂
これも以前通っていたフィットネスクラブでの出来事だが、クラブ側のサービスの一環として冬至にゆず風呂を実施したことがあった。
今も続いているかは、定かではないが。

布の袋の中にゆずの実を入れて、湯船に浮かべるというなかなか洒落た趣向だ。
風呂場に足を踏み入れた途端、ゆずのよい香りがする。気の利いたサービスだ。

私はそのとき、すぐには浴槽に入らず、サウナに入りガラス越しに何となくその様子を眺めておった。
すると、何人かのオッサンが、柚子の入った袋を体に擦り付けているんですな。
自宅の風呂なら、まあ気持ちは分からんでもないが、ここは公共の銭湯......じゃなかった、クラブみんなが使う湯船だぞぃ!!

大体こういう行為に及ぶのは、デブっとしたオッサンだ。ちょっと見ている間に複数のオッサンがやっていたので、こういうのってみんな不快に思わんのかなあ.....と、自分の常識がややぐらついたのも事実だ。オレって、潔癖症が過ぎるのかなぁ.....っと。

だが、次のオッサンの行為を見て唖然とした。
腕や胸に摩り込んでいるのだけでも許せんのに、コヤツは股間にこすりつけたことだ!!
それも念入りにこすった後、出る間際にポイッと後ろ向きに投げ込んでいきやがった。

後ろ向きにだぞ!!
自分のしている行為は、公徳に反することは十分承知している証拠だ。
自分さえよければ、後は野となれ山となれ.....ってなわけか。

オッサンのコテコテ脂肪と汗を吸い取ってふやけた柚子の入った袋は、おまけに縮れ毛まで巻きつけられ、湯船にプカプカ浮いとった。

オレはそそくさと、湯船につからずにサウナを後にしたのはいうまでもない。

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風呂場の生態を書いていると、なんだか気が滅入ってくる。
早くこのシリーズを切り上げたいのだが.......。
6)サウナ
サウナではかなりの忍耐力が試される。
暑さに対しての我慢なら、我慢するために入るわけだからそんなことは当たり前だ。
私が問題にしているのは、サウナ内でのマナーに関する我慢だ。

だいたいサウナってぇいうのは、汗が出てくるまでジッと我慢していなければならない。
あまり動き回るものではない。
ワシの場合は、汗が出てくるまで大体5分だ。
それより早く部屋を出てしまったら、サウナに入る意味がない。
だが、運悪く変なヤツの隣に座ったら、その5分が耐えられない。

変なヤツは、入ってくるなり挙動で分かる。
やたらオーバーな動きをして、「アー」とか「フー」とか、大ため息をつく。
黙って座っていろ!!......っと、ド突きたくなる。
暑くて苦しいなら、早く出て行け。
黙って耐えるのが男.......ッつうもんだろうが。
それをわざとらしく、ため息をつくんじゃねェ!!

大体この手のヤツっていうのは、社員旅行なんかの大部屋で朝早く目覚めたときに、「アー」とか「フー」とか、必ずため息をつく輩だ。
自分だけ早く目が覚めたので、まだ寝ている他人を大ため息をつくことによって起こそう.......っという魂胆だ。
黙っているか、先にそっと出て行くのがマナーってぇもんだろが。

そのうちにヤツは、腹の辺りに出てきた汗を手でヌラヌラ撫で回すようになる。
ワシはそのとき発する音が異常に嫌いだ。
なんとも嫌な音だ。

それでも我慢していると、その汗を回りに飛び散らせるようになる。
当然ワシにも、ヤツの汚ッタネー汗が飛びかかってくる。
もうこうなったら、我慢の限界だ。
こちらも大ため息をついて、サウナから出るしかない。


一度だけだが、とんでもない経験をしたことがある。
ソイツは社長と呼ばれていて、ゴマすりヤローを二人引き連れておった。
暫くして、そのゴマすりヤロー二人が出て行って、サウナルームにソイツと私二人だけになった。

そうしたらヤツはいきなり屁をこきやがった。
あの密室で、屁だぞ!!
オレもナメられたもんだ。
よっぽどぶん殴ってやろうと殺気立ったのは事実だ。
だが、そこで私の理性が戻った。
ヤツをぶん殴っても何にもならない。
ここまで長い年月を生きてきて、一片の道徳さえも身につけられなかった人間のカスを、いまさら更生させれられるか??
しかも社長だぞ。
今度はぐっと息をとめて、サウナを出るだけだ。