【爬虫類】神経障害0 | Love at first bite

Love at first bite

生き物の話を纏めるブログ。

おはようございます。

photo:01



スパイダーの神経ネタ。
今さら私が語らずとも…というネタではある。
まあ自分用ということで。纏めてみる。

スパイダーの神経異常とは

ボールパイソン・スパイダー。飼育下の繁殖によって生まれたパターンモルフ。
独特な頭部の模様、強烈な食欲・繁殖力。加えて優性遺伝ということもあり、
「異常」がみられた後も根強い人気を誇る。

で、タイトルの件…このスパイダーの血には、ヘビの動作に異常を引き起こす力がある。
具体的には頭部を振り回す、上を向いたまま反り返る…俗に言う「wobbling」である。
細かいものだと、餌をとるときに頻繁にバイトを外す、ひっくり返してもなかなか戻らない…など。
認めたくないことだけど…殆どのスパイダーに起こっているらしい。
/wobbing動画(http://www.youtube.com/watch?v=MGy4g1qJdpo)

家で飼育している個体にも(軽度ではあるが)発生している。

photo:02


ひっくり返してもなかなか戻らない

この症状、一時IBD(Inclusion Body Disease/ヘビ封入体病)の心配がなされたが、
後に違うことが判明した(IBDは最近ではボア科の病と言われている)。
/IBD動画(http://www.youtube.com/watch?v=QBHmHgfAlao)

IBDの場合、異常が遺伝するため交配は避けるべきである(上記の動画の投稿者も警告している)が、
スパイダーの異常は必ず子に遺伝するというものでもないし、もちろん他個体への感染もしない。
スパイダーのパターンが発現した場合、もしくはスパイダーパターンを使用したコンボモルフ
(bamblebee、spinner、killerbee等)の場合においてのみ症状が出る。
また、発症時期には個体差があり、発症後も症状が継続する場合や一過性の場合がある。
症状によっては捕食時に手間がかかるなどの難点はあるが、成長や繁殖には何ら問題はない。

巷ではいくつもの噂が囁かれている。噂は噂、信憑性の薄いものも沢山あるが…
その中で、今とても気になっている話がある。
「頭部のパターンの明度と症状の重篤さは比例しているのではないか」というもの。
調べてみると、たしかに上にあげたコンボモルフに対しmojabee、cinnabeeなどは症状が薄い(らしい)。

色濃いモルフとかければ神経系異常の発生確率は減らせる…?
いずれにせよスパイダーの血が薄くなることで症状が軽くなることは間違いないようだ。
新しいモルフとのコンボに期待していきたい。

ちなみに「神経系の異常」と言われる理由はかの有名なビバガで書かれた内容が原因らしいが、
実際に解剖などで調べたわけでもないのでは…
海外でもこの症状は詳しく調べられてはいないのだろうか…?
確実性の高い情報を持ってる人がいたら是非教えてほしい。

とりあえず、このスパイダーが寿命を迎えたら日本蛇属学術研究所にでも送ってみようかと思う。
まあ、それまでに解明されていそうではあるけど。

photo:03