婚姻率とか離婚率という数字があります。

これは厚生労働省が統計として公表しています。
婚姻率とは「10月1日現在の日本の人口」に対して「年間の婚姻件数」×1000
離婚率とは「10月1日現在の日本の人口」に対して「年間の離婚件数」×1000

2019年のデータですが
婚姻率は4.8
離婚率は1.9
となっています。


これは各年の傾向で見た方がいい数字ですね。
つまり結婚した何組が離婚しているなんて
しょせん統計は取れませんので
この数字を割ったところで「3組に1組」が離婚とか、マスコミで時々
話題になることがありますが、この数字からは言い切ることはできません。


結婚して3割が離婚するというところ、毎年3割が離婚するということではないでしょう。
人口比ではなく、
ある期間でとらえて、たとえば1990年から30年間の累計での結婚件数、と離婚離婚件数で計算するとか。
それでも90年より前は結婚した方は、どうなるのか……。

じゃあ年を取ると極端に離婚件数が減少のではないかという話があるとすると、この累計で件数を計算しても
実体を反映しているかといえば、なんだか違和感を感じると。

なとど統計について
なんとなく
もやもやしていたら

厚生労働省は別のデータを持っていました。

・年齢階級別離婚率
これは、

「届出時年齢階級別離婚件数」を「男女別当該年齢階級」の人口で割って1000掛けたもの(千対比)があります。

これを見ると統計の観点から興味深い。
しっかり数字を見ていかないとミスリードします。
 

令和2年の年齢別の離婚率 

厚生労働省令和4年度 離婚に関する統計の概況 第8-2表 別居時の夫妻の年齢(5歳階級)別にみた64歳までの有配偶離婚率(有配偶人口千対、同年別居)の年次推移より抜粋

 

25歳までのカテゴリと25歳以上のカテゴリー

また30歳までを境にして大幅にデータは変化しています。

60歳以上になると激減です。

 

単純にすべての世代を分母にして割れないのです。

 

離婚率も深い……

 

■この記事は厚生労働省令和4年度 離婚に関する統計の概況を引用、表を当事務所で作成