政府系ファンドが不動産投資を積極化 | ≪ワンストップ不動産コンサル≫ 第一管財 (東京)

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 世界最大の政府系ファンド(SWF)であるノルウェーの「政府年金基金グローバル」(NGPFG)は、2010年初めの時点では、不動産投資を行っていなかった。しかし3年経った現在は、ノルウェー中央銀行の投資運用部門を通じ不動産に約67億ドル(6400億円)の投資枠を設定している。



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ノルウェーのあるファンドは、パリの建物に投資した

投資先は、欧州主要国の首都にある優良オフィスや店舗物件が中心で、この後10年間にさらに数十億ドルを投じる計画である。同部門のファンドマネジャーは、2020年までに、NGPPGの運用資産総額6900億ドルのうち最大5%を不動産に投資し、それに見合う額だけ債券保有を減らす意向を表明している。

 NGPFGの心変わりは、国債利回りが歴史的な低水準となっていることから、SWFや年金基金など世界的な大手ファンドがより大きなリターンを求めるようになったのを象徴している。この変化は、世界の不動産市場に大きな影響を及ぼしている。

 カナダ年金基金投資委員会(CPPIB)の不動産投資部門の責任者であるグレーメ・イーディー副社長は、「債券利回りは超低水準となっており、人々はリスクは高いがリターンははるかにいい不動産に投資しようと結論を下している」と話す。CPPIBは今では、1726億ドルの運用資産のうち11.1%を不動産に投じている。2007年には不動産投資の比率は4.3%にすぎなかった。

 米国、ドイツ、日本の国債など最も安全とされる10年物国債の利回りは過去12カ月間に1.5%以下に落ち込み、その水準から大きく反発せずに推移している。一方、不動産コンサルタント会社ジョーンズ・ラング・ラサールによれば、不動産の投資リターンは優良物件では3-6%に達しており、07年以降十大不動産市場のうち9市場で不動産のリターンと国債利回りとのスプレッドが拡大している。

 世界の株式市場は最近上昇局面となっているが、総リターン目標を4%以上に置いている保守的なファンドを含め、大手投資ファンドは不動産市場でより大きな利回りを得ようとしている。インフラ・プロジェクトやプライベートエクイティー・ファンドへの投資リターンは魅力的だが、多くのファンドが不動産を選好している。全米教職員年金・保険基金(TIAA-CREF)のグローバル不動産部門の責任者であるトム・ガーブット氏は、「大手ファンドは手始めに不動産に向かう」と語る。

 不動産物件を物色する大手ファンドが増えていることから、専門家の間では向こう10年間に不動産投資は急増すると予想されている。ジョーンズ・ラング・ラサールは、世界の商業用不動産取引は、12年の4500億ドルから30年には1兆ドルを突破し、金融危機前の水準を大きく上回ると予想している。同社の欧州・中東・アフリカ部門のクリスチャン・ウルブリック最高経営責任者(CEO)は、「不動産資産に対する投資家の買い意欲はおう盛だ」と指摘し、「金利は低水準にとどまり、国債利回りは2%以下のままで推移するとみられるため、不動産への選好は13年以降も続くだろう」と語る。