赤羽 雄二さんの「ゼロ秒思考」。
アマゾンでレビューがよかったので購入したのですが、その後だいぶ放置していて、やっと読みました。
結果すごく面白かったです。個人的にはこういう類の本の中ではかなり上位に入ります。
マッキンゼー出身の著者が生み出した、頭がよくなる世界一シンプルなトレーニングとは、
毎日10個お題(悩み事や目標など)を決め、それに対する自分の考えを4~6行ほど箇条書きにしていく。この「メモ書き」を続けることで思考や感情が整理され、瞬時に深く考える力が養われるというもの。
メモ書きの大まかなやり方は次のとおりです。
・A4の紙に横書きで1枚につき1件で書く。
・タイトル、日付から最後までを1分以内で書ききる。
・毎日10ページ、書き終わったらフォルダに入れて整理、普段見返さないで3ヶ月に1度ざっと見る。
・これを続けることで「考える力」が鍛えられ、深く考えることができるだけでなく、「ゼロ秒思考」と言える究極のレベルに近づける。
で、さっそくやってみたのですが、これがなかなか難しく1分の短さに驚きました。
タイトルから日付、自分の考えすべてを1分以内に書くということなのですが、それも短い文ではなく1行20~30字で具体的に、しかも会社で上司に見せても大丈夫なくらいの綺麗な字で書くべきと、けっこうハードルが高いです。
何回やっても十数秒オーバーしてしまうし、10~15文字程度ならなんとか書ききれますが、どうしても内容が薄くなってしまう。あと早く書こうと力みすぎて手が痛くなります。
ここまで書けないのはまずいのではと不安になって調べてみたところ、最初は書けなかったけど徐々に書けるようになったいう方が多数いてほっとしました。
ただ、今の感じだととても時間内に書けるようになる気がしませんが、そうこうしてる内にも、書き続けることで頭の中のモヤモヤしていたものは確実に整理されてきていると感じます。
人は物事を深く考えられているようで、実は同じようなことばかりを堂々巡りで考えてしまっている。そして不安なことや嫌な経験は忘れたと思っていてもほんとうは頭の中にあって感情が揺さぶられるし、理性的に考えることを邪魔している。それをどんどんメモにはきだしていくことで考えを整理し正面から向き合い感情を手放していくというやり方は、きっと精神面を健康に保つためにも多いに役立つのではと思います。
頭の回転を早くしたいという方はもちろん、いろんなことをもっとポジティブに転換していきたいという方にもぜひおすすめしたい一冊です。