【ちょっとでもミスったら部下のせいかよ!】 | Live with Max.

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世の中のあらゆることは、人間関係に行きつく。
そんな視点でいろんなことを考えながら書いています。

 『普段から効率をあげろ、効率をあげろ、って言ってくるクセに、今日の会議で「効率は大事だけど、そればっかりじゃ評価しないからね」とか突然言ってきてさーっ、そっから30分近く小言ばかり。』

 

『まぁ、そんな気にすんなって』

 

 電車の中で吊革につかまっていると、目の前に座っている30代前半くらいの会社員らしき2人の会話が耳に入ってくる。

 

『いや、だってさ、〇〇をするってことは事前に部長にも伝えて、俺に任せるって言ってたのにさ、今になってあの言い方はないでしょ、ちょっとでもミスったら部下のせいかよっ!』

 

『たしかに言い方は良くなかったけど、部長の言いたいことも分からなくもなくない?』

 

 こんな感じの会話だった。1人はちょっと興奮気味で口をとんがらせ、もう1人は落ち着いた感じでなだめようとしている。

 

 たいへんそうだな、この相手には今何を言っても納得しそうにないな、なだめようとしてる方がちょっと気の毒な感じ。お前こそこんな電車の中で感情的になるのやめろよ!同僚が困っているだろ、と心の中で思った。

 

 話の細かい内容は2人の仕事のことなので何のことか分からなかったが、概ねOKなのにその中にあったちょっとしたミスのことをグチグチと上司から突っ込まれて、それに腹を立てているという状況だ。

 

 なだめ役の方が、自分たちにもミスがあったことや、その部長さんの意図についてなどを落ち着いて話し始めていた。感情を態度にだしているもう1人の方がなんと子供っぽく見えることか。気持ちは分からなくもないが、苦しいだろうなぁって思った。

 

 ほんの僅かでもミスがあったなら、素直にそれを認めてしまった方がいい。そうやって叱られたことに対して腹を立ててもプラスになることはないのにな。ただ自分が苦しくなるだけだろ。

 まして相手が理不尽なことを言ってくるのなら、そこに振り回されていることになる。

 本当に少しでも自分に非があるなら、そこについては潔く認めてしまえばいい。余計な主張はむしろ言い訳がましくもなりかねないし。そして、その僅かな部分を反省して自分の成長に繋げていけばいい。

 

 そんな簡単なことではないかも知れないけど、でもその方がいいと一度思ってしまえば、自分が反応的な態度をとってしまった時に意識することはできるもんです。

 そしてそのような姿勢であればこそ、上司や周囲の心を打つことにも繋がるし、自分も相手の立場や気持ちを考えていなかったということに初めて気が付くこともある。

 

 たとえそうやって自分が態度や考え方を変えても、もしかしたら相手は相変わらずかもしれない。でも、少なくとも自分が苦しむことはなくなるだろう。

 

 僕だって反応的な態度がでてしまうことはあるけど、自分で自分を苦しめるようなことはできれば避けたい。 

 電車の中で、2人と目が合わないように正面を見ながらそんなことを考えていたら、なんだかすごくすっきりした気持ちになってホームへ降りている自分に気づいた。

 ありがたいと言ったら男性2人には申し訳ないけど、たまにこういうことを考える機会って必要だなと思った。