【気づかぬ御恩にも報いる】 | Live with Max.

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世の中のあらゆることは、人間関係に行きつく。
そんな視点でいろんなことを考えながら書いています。

 先日、仕事で期限がある提出物を自分の不注意で遅れてしまうことが2度続いてしまったことがあった。上司からのメールには期限の日にちと時刻まで明確に記されていたにも関わらずだ。

 メールは毎日バンバンくるので、期日があるものについては、別なところに書き写して忘れないようにしているのだが、この時はそれすらも忘れるという不注意。
 
 2度も連続で、期限を過ぎての提出。さすがにこれはマズイ、最悪だ。2度目の時には、メールではすまされないと思い、携帯を手にした。反省の意を伝えるだけではなく、自分の口でそれを相手に伝えた方が、今度こそ同じミスはできないというプレッシャーを自分にかけることもできる。気まずいが。。。でもそうしなくては。

 立て続けにやらかしてしまっただけに、『今後2度とないよう気をつけます!』などととは簡単に口にできない。ただ『申し訳ございません!』と言うので精一杯だ。

 そう言って電話を切ろうとした僕に上司が言う『内海さん、内海さん。』『あ、はい。』と僕。『慌てないで、落ち着いて仕事してね。』と上司。てっきり、今後気をつけるように釘を刺されような言葉がくるのかと思いきや、普段と変わらぬ口調でそう言っただけだった。

 電話を切って、一呼吸し、ちょっと考え込んだ。何一つお咎めなしどころか、僕を気遣ってくれるような言葉以外何も言わなかったなぁ。何かの理由があってそうしてくれたのだろうか。迷惑をかけたうえに、そんなことまでさせてしまった。
 もしそうだとしたら、それはますますヤバい。そのような恩情をかけてもらったからには、また同じミスで相手をがっかりさせてしまうことはできない。その場で、一瞬で、そんな気持ちにさせられた。

 その日の夜、退勤前に何か確認が漏れているものはないかと不安になり、念入りにメールやスケジューラーをチェック。まるで、旅行の前に『何か準備し忘れているものがあるような?』というような気持ちだ。
 そんな作業をしながら、ふと、電話での上司の一言を思い出し、別なことを考え始めた。ビシッと言わなくてはいけな時もあるだろうが、それをせずに相手の気持ちを動かす方法もあるということを再確認(もちろん問答無用で強制しなくてはいないこともある)。
 本来、こんなことがあったらちょっとは注意はされて当然だが。叱られることも注意されることもなく、それでも『もう同じミスはしちゃいけない』と自分からそう強く思った。

 僕はどうだろうか。周囲とそういう人間関係を築けているだろうか、築く努力をしているだろうか。失敗をした相手に注意をすることは簡単だけど、相手を縮こまらせることなく、自ら考え行動を変えていけるような手助けをできているだろうか?すこしドキドキしながら、最近の自分の言動を振り返ってみた。

 これを読んでて僕と同じように、自分の周囲との接し方を『はっ!』っと感じた人は、少しはいらっしゃるのではないだろうか。自尊心の高い部下ならば、キツく叱ろうが、かる~い感じで言っておくだけでも、しっかりと気持ちも内容も受け止めて返事をしてくれるだろうからいいが、そんな部下ばかりだなんてことはない。
 真逆で反発を強める相手もいれば、キツく言ってしまうと縮こまって、自分の考えをはっきり述べにくくなってしまったりする相手もいるかも知れない。
 
 だから相手によってタイミングや言葉を考えたり、叱ったあとのフォローまで考えたりしている、そんな上司は世の中にたくさんいると思う。『そうそう』と思った人はその逆もあるということも忘れないようにしたい。

 仕事だけじゃないかも知れない。相手に迷惑をかけたり、嫌な思いをさせてしまったのに、逆に自分を気遣ってもらっていること。そういうことって気づいていないだけでたくさん経験していきているんじゃないだろうか。相手からの恩情に気づく前に、人は色んな場面でたくさんの御恩をすでにいただいてきている。そうやって生きているんじゃないだろうか。
 そのことに感謝をしてこなかったけど、それでもたくさんの人からお気遣いをいただきながら生きている。感謝できなかった分は、他の人に与えていけばいい。

 耳障りの良い話かもしれないが、気づかないあいだにたくさんの御恩をすでにいただいているかも知れないということは、誰しもが思うところではないだろうか。気づかないのであれば感謝することはできないかも知れない。でも、それを仇で返すようなことを避けようとすることならば、自分から積極的にできるかもしれない。周囲に活かされているという感謝の気持ちが本当にあれば。

 そう思いながら生きるのと、そうでないのとでは、これからの人生も変わってくるような。特に仕事上の人間関係には、そういうことを学ぶ機会が盛りだくさんだろう。でもいつもそういうことを意識できるほどの人間には、まだまだほど遠い。だが、他人の言動や、何かの出来事で、感情的になってしまった時ぐらいはこんなことを思い出したい。それくらいはできそうだ。

 メールを安心できるところまで確認しおえ、そんなことを考えていた。



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