昨日、事務所でデスクワークを
していると、今、まさに帰ろう
としてるスタッフが
『何かやりましょうか?』
と声をかけてくれた。
僕が休日出勤で朝からいること
を気遣ってくれたのだろうか。
仕事が溜まっている時でも、そ
んな一声に気持も癒されるもの
だ。
しかし僕が返した言葉は、
『もう着替えてるじゃん、大丈
夫だからあがりな』
声をかけてくれて嬉しかったく
せに何の感謝もせずに、私服に
着替えて帰る準備も出来ている
姿をみて、思わずそう言ってし
まった。
正直に言うと、『いやそこまで
帰り支度が出来ているのに、頼
みたくても頼めないよ』それが
最初に頭に浮かんだ言葉だ。
僕に声をかけてくれた、相手の
気持ちを分かろうとも、考えよ
うともせずに、本当に仕事を頼
めるのかどうかだけを先に考え
てしまったのである。
素直に『そう言ってくれてあり
がとう、』そう言っておけばよ
かった。すぐに後悔し、仕事の
手が止まり、しばし考え込んだ。
すると突然、ある出来事が頭の
中にパーっと浮かびあがった。
もう1ヵ月くらい前になるだろ
うか。2人のスタッフを叱りつ
けた時のことだった。
その日、そのスタッフの一人が
退勤後、僕のところにきて
『さっきはすいませんでした。』
もちろん、僕が叱った時にもそ
う謝ったのだが、改めて反省を
述べに僕のところへきたのだ。
そして、もう一人も、退勤後に
やはり僕のところへきて同じよ
に『内海さん、さっきはあんな
ことをしてすいませんでした』
そう謝ってくるのだ。
その瞬間は本当に驚いた。何年
も働いている社会人でさえ、で
きないようなことを、学生のス
タッフがしているからだ。
大したもんだなぁ、立派だなぁ。
僕は嬉しくなって支配人に話し
た。
『こんなことやって、怒ったけ
ど、二人ともすごい良いところ
がありますね!』
帰宅し、一日を振り返る時間に
改めてそのことを考えていると、
あっ!と、ある出来事を思いだ
した。
2人が僕に対してとった行動は、
実は僕が彼等に教えたことだっ
たのだ。それを実行してくれて
いたのだ。
新人スタッフを集めての研修を
している際、あるスタッフがプ
ライベートで自分の行動を周囲
から咎められた話をしはじめた
ことをきっかけに、雑談程度に
さらっと話した内容だった。
『反省は2回伝える』
卒業して、会社に勤めるように
なったら、上司から指摘や注意
を色々と受けることになるだろ
う。そしたら、注意されたその
場で一度すぐに反省する。そし
て終業後にもう一度反省の弁を
上司に伝える。もちろん何でも
かんでもではなく、内容にもよ
るが・・・
この行動が必ず役に立つ時が
くるから覚えておいて損はない。
そんな話を研修中に話した。
人は自分の言動や態度が間違っ
ていると分かっていても、それ
を注意されたり、否定されると
無意識に、本能的に自分を守り
たくなる。少しでも正当化した
くなる。
僕だってそうだ。
上司から指摘をされても、「す
いません」というより先に、そ
れをしてしまった、或いはして
いなかった自分の中での理由が
口先へと出そうになることがあ
る。要するに言い訳だ。
自分を守ろうとする反応を見せ
る僕を見て上司は悩み心配する
だろう。
『あいつ本当に注意したことを
分かってくれたのかなぁ・・・』
今の僕には、その気持ちが分か
る。自分もそんな心配をするこ
とを経験するようになってから
だ。
時間をあけて、冷静に考えてか
ら、自分を守ろうとする言動で
はなくて、反省の言葉だけを、
改めて伝えてみる。
上司は、
『お、ちゃんと分かってくれた
んだな』
と胸を撫で下ろすだろ。
反省する側は自分から反省しよう
とすることで、注意を受けてとっ
さに自分を守ろうとして適切な態
度を示すことが出来なかった自分
を客観視する機会になる。
だから反省は2回伝える。
そんな話を新人スタッフの研修で
話した。もちろんそれを僕に対し
てさせるために話したのではない。
スタッフに、その人に明日会った
ら改めて謝ってごらん、そう勧め
ておいた話からの延長だった。
そこから、会社での上司と部下の
関係についても触れてみただけの
ことだ。
彼らは僕のその話を覚えていてく
れたのだろう。そしてそれを行動
に移している。
素直でかわいく思えてしかたない。
さて、なぜ僕がこの話を昨日突然
思いだしたのか。
スタッフが2回目の反省を伝えに
きた時、僕は、そのスタッフがした
行動を周囲がみたらどう思うか?
それを改めて伝えて念を押す、と
いうことをしてしまったのだ。
本人は、もう十分に分かっている。
自分の行動の反省点と、僕が叱っ
たことに納得しているから、わざ
わざ僕のところへ来たに違いない。
だから僕は
『そうか、ちゃんと分かってく
れたんだね、安心したよ。』
ただそう一言伝えるだけで良かっ
たのだ。
帰り際に、仕事中の僕のところ
へ2回目の反省を伝えるためだ
けにくるのは、緊張もしたこと
だろう。
僕はその行動を認めてあげるだ
けで良かったのだ。注意したこ
とを改めて念を押すよりも、そ
こで互いの気持ちが分かり合え
たことを確認出来たことが大切
だからだ。
そこに合理性や正しさは必要ない。
どうすべきだったか?
今後どうすれば良いのか?
そんなことを冷静に話すよりも
先にすべきことがあった。
何を考え、どんな気持ちで僕の
ところへ謝りにきたのか。それ
を分かってあげようとすること
だ。
何も職場に限ったことではな
い、家族や友人との間でも、
人間係においてとても大切な
ことだと思う。
僕は今までそれを意識してい
なかった。怠っていたのだ。
冒頭の『何かやりましょうか?』
という気遣いに対して、『あり
がとう』気持が先に出てこなか
ったことを振り返った時、突然
この出来事がリンクし、そのこ
とに気づいたのでした。
本当に仕事を頼んでも良かった
のだろうか?と思う前に、そう
やって声をかけてくれる人がい
ることに感謝しよう。ありがと
う。
多分僕と同じような失敗をして
『そういえばあの時・・・』
と感じるところがある人は少なく
はないんじゃないかなと思い、
今回のテーマにとりあげてみた。
こんな失敗をしているように今
の僕はまだまだほど遠いが、そ
んな気持ちが当たり前のように
持てる人間になれるよう努力し
たいと思う。
昨日の一言から、そんなことを
強く考えた。
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