アスパラ 2018 6 20
アスパラにょきにょき
栗山の春は二ヶ月に渡り
暖かくなったり
寒くなったり
日差しは何度も布団にもぐり
とある日に鋭角に畑を突き抜く
アスパラにょきにょき
今年は雨が降らないから散漫に
なかなか大きくならないものだから
小さいアスパラが自己主張
アスパラには違いないと胸を張る
小さくてもおいしい土の生気
アスパラにょきにょき
じいちゃんは動かない
タバコの煙がたなびいている
横に横に
じいちゃんは妹のジャージを着ている
継立中学校って書いてある
えんじ色がよく似合っている
アスパラにょきにょき
電話をする
今年のアスパラは数が揃わなくてね
雨が少なくてすっかり遅れてしまってね
ごめんなさいの電話なのにサッカーの話で盛り上がる
アスパラなお話はほんわかした湯がき具合
アスパラにょきにょき
上から見れば深い緑のロケット
ロケットはそこらにもたくさん
導火線に火をつけたら五メートルは逃げろ
畑の中ロケット選手権が開催されます
どっちに飛べばいいか聞いてくるアスパラ
アスパラにょきにょき
ジョンが死んだから土手のところに埋めた
ジョンの食事と野菊を供えた
ふと見渡すと曇天の下
背の低いはりはりとした麦穂が軍列を作り
西に向かって敬礼していた









