詩人 意味を成さず  ~掌握~ -8ページ目

詩人 意味を成さず  ~掌握~

私が詩だと思ったものを
ロックンロール

アスパラ 2018 6 20

 

 

アスパラにょきにょき

栗山の春は二ヶ月に渡り

暖かくなったり

寒くなったり

日差しは何度も布団にもぐり

とある日に鋭角に畑を突き抜く

 

アスパラにょきにょき

今年は雨が降らないから散漫に

なかなか大きくならないものだから

小さいアスパラが自己主張

アスパラには違いないと胸を張る

小さくてもおいしい土の生気

 

アスパラにょきにょき

じいちゃんは動かない

タバコの煙がたなびいている

横に横に

じいちゃんは妹のジャージを着ている

継立中学校って書いてある

えんじ色がよく似合っている

 

アスパラにょきにょき

電話をする

今年のアスパラは数が揃わなくてね

雨が少なくてすっかり遅れてしまってね

ごめんなさいの電話なのにサッカーの話で盛り上がる

アスパラなお話はほんわかした湯がき具合

 

アスパラにょきにょき

上から見れば深い緑のロケット

ロケットはそこらにもたくさん

導火線に火をつけたら五メートルは逃げろ

畑の中ロケット選手権が開催されます

どっちに飛べばいいか聞いてくるアスパラ

 

アスパラにょきにょき

ジョンが死んだから土手のところに埋めた

ジョンの食事と野菊を供えた

ふと見渡すと曇天の下

背の低いはりはりとした麦穂が軍列を作り

西に向かって敬礼していた

 

 

 

 

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もし僕の手のひらが君の髪に触れたとして  2019 8 24

 

 

もし僕の手のひらが君の髪に触れたとして

心の内にためた悲劇が一つずつ僕を襲うだろう

前向きな感情を閉ざした手のひらが

君の屈託ない曲線を受け止めきれず

少し離れて空中を握りしめる

 

もし僕の手のひらが君の髪に触れたとして

心なしかどことなく紅茶のにおいがする

愛なんて口が裂けても吐息の中にも漏らさないようにして

震えるほどの僕の本当の気持ちがばれないように

この距離に僕がいることさえ罪なんだ

 

ひとりでに僕は誰かに申し訳ないような気がして

そのまま君の目を見ることができない卯月

 

もし僕の手のひらが君の髪に触れたとして

多分きっと平凡な日々は変わらないだろう

それは一つの現象にすぎなく一過性に導かれる

想像は意識を飛ばす

僕の何かは君の髪に触れ飛ばされてしまうんだ

だからここにいる僕は僕ではない

 

 

 

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俺の体はアスファルトに溶けてゆく 2018 5 8

 

 

この世のあらゆる無機質とファックする

グラス

PC

ボルボ

コルクボード

 

阿修羅の右腕をカワセミがつついている

痴呆

過激

貧困

カルマ

 

華子と呼ばれるのが嫌で過食する

マリエ

カスミ

エリカ

リョウコ

 

マカロニとコロニーは地平線で同義だ

主食

主菜

副菜

果実

 

俺の体はアスファルトに溶けてゆく

ねたまれて欲しがらない

けなされてためられない

俺の体はアスファルトに溶けてゆく

抱えすぎた矛盾は春には解けていく

 

すいません

あなたの存在が目ざわりで

悪意

決意

殺意

もとい

 

複雑と単純は家族であり敵である 

ナイフ

ピストル

爆弾

劇薬

 

困惑は手を組んで押し寄せる津波 

同期

動機

早期

想起

 

郵送する破滅

観察する際の際

二重

ほくろ

そばかす

 

俺の体はアスファルトに溶けてゆく

ねたまれて欲しがらない

けなされてためられない

俺の体はアスファルトに溶けてゆく

抱えすぎた矛盾は春には解けていく

 

必ずしも正しいとはわからなくてもあなたのコトバに従うしかない。宗教がない。可能性はない。芸術がない。俺は新道のアスファルトに寝転がり行き交う徒歩や滑走や走行におとしめられる。あなたは目ざわりで重要な存在。指針。

 

 

 

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どんどんぱん        2018 4 28

 

 

 

Circle of seasons

今年こそ実家にかえろう

夏はこれからが本番

Belong

 

至らない言葉たち

悲しまない信条

打ち上げ花火と

on your side

 

そうね今日は

 

赤緑に黄に白

浴衣上手に

どんどんぱん どんどんぱん

 

金銀むらさき薄群青

光彩陸離

どんどんぱん どんどんぱん どん

 

みあげる

ふりかえる

 

慣れない下駄を履き

目一杯の背伸び

手に手を取り合ってた

あの日

 

そうね今日は

 

赤緑に黄に白

浴衣上手に

どんどんぱん どんどんぱん

 

金銀むらさき薄群青

光彩陸離

どんどんぱん どんどんぱん

 

打ちあがってすぐ散って

命を終える

どんどんぱん どんどんぱん

 

打ちあがってすぐ散って

命を終える

ドンドンパン ドンドンパン どん

 

 

 

 

 

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「ありあまる食事」    2018 5 30

 

 

愛を笑う人を笑ってはいけない

愛を失ったことがある証拠

 

正しいことはできなくてもより良いことはできるかもしれない

革新は人間が成すこと

拳銃は数人しか殺せない

 

僕は死ぬ前に君が健やかに眠る夜を作りたい

砲撃におびえず分断に嘆かず語らいの礎を作りたい

僕は死ぬ前に誰もが休む小屋を作りたい

兵士と君と傷ついた子ども

手を取り合って誓う響きを奏でたい

 

願いを忘れた人を笑ってはいけない

願いを裏切られたことがある証拠

 

あまりに遠いところに求めるから足元の一つ一つに気が付かない

革新は君の中にある

痛みに痛みでは悲しすぎる

 

僕は死ぬ前に体を洗えるモスクを作りたい

血にまみれ命令された若者を清める橋を架けたい

僕は死ぬ前に言葉を増やす努力をしたい

足りないと伝えないと手段がなくなる国に語彙を渡したい

 

平和を笑う人を笑ってはいけない

平和が何かわからないのだ

 

理念は最高の自殺かもしれない

教育は邪気にまみれると人を殺める循環を生む

でも教育はそんなものではない

 

僕は死ぬ前に人は死ぬのだと説いてみたい

殺さなくても手を汚さずとも放っておけばいいだろう

僕は死ぬ前にみんなにクッキーを渡したい

みんな少しは笑顔になるだろう

この国には食べ物があふれているけど

 

 

 

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ロックンロール     2019 8 20

 

 

 

ロックンロールが死んだ夜に君を誘った

熱い茶にミルクを入れそれなりに整えて

僕は喋りたいことを一方的に喋る

ドキドキしていたんだ

愛するものが死んだ夜だから

 

罪は償うよりも重ねた方が楽になる

僕は勝手な使命感で君を巻き込み苦しい顔をする

ロックンロール

君の笑顔は僕にとって大きな指標になる

 

事は常に重大だ

衝動の矛先がわからなくなった

ロックンロールは死んだ

使命のように夢や幻想を信じてきた僕は

子どもをあやすように可愛くいなした君に支えられた

だからこそ

だからこそ

ロックンロールがあると信じ込ませた君に対する責任がある

 

ロックンロールが死んだ夜に君を誘った

明日は何を話そうか

 

 

 

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tune-up      2018 5 7

 

 

一人いてもう一人いて

仲間だと思い込んで

未使用の小さなエンジン

回転して火を入れる

 

二人いてもう一人現れ

仲間だと思い込んで

ベルトは滞りなく

駆動するこの両足

 

深い意味はないけどあまりに楽しいから

 

自分が楽しいから周りが楽しいって言った

周りが楽しいから自分も楽しいって言われた

 

考えさせられる休日薄紅の花曇りの下

旅に出る前のひとときに少しだけチューンナップ

 

考えさせられる暗闇の満開の桜

旅に出る前のひとときに少しだけチューンナップ

 

 

三人いてもう一人現れ

なぜか注意が必要だと

この頑丈なシャーシにも

いつかは衝撃が加わる

 

五人目に諭され六人目に嫌われ

自分が盛り上げれば

ミッションは円滑に

バッテリーはビンビンに

 

それなりに考えたけどいいのかと思って

 

自分が楽しいから周りが楽しいって言った

周りが楽しいから自分も楽しいって言われた

 

考えさせられる休日薄紅の花曇りの下

旅に出る前のひとときに少しだけチューンナップ

 

考えさせられる暗闇の満開の桜

旅に出る前のひとときに少しだけチューンナップ

 

止まない雨はない

自分がなんとかするものだと

自分こそが打開するものだと

肩に力が入っていたかな

 

 

 

 

 

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シアター theater 2018 5 13

 

 

暗闇で皆スクリーンに釘付け

こっそりと手を握る

 

シアター

 

今宵華麗に変身して特別に参上

幕はとっくに上がっている

 

フィルムが焼ける

フィルムが焼ける

鮮やかな映像の次の瞬間

画面の下から一瞬で焼ける

映像が

メルギブソンとレネルッソが結婚するときに

焼ける

朝焼けの雲の色にスクリーンが染まる

画面に穴が開いたように

水たまりのような大きな小さな穴が

煌びやかな光と共に

燃えていく

その時間

照らされる

ステンドグラスのような色彩に

あとは真っ白

真っ白な情景が映し出される

みんな真っ白

 

 

 

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Take a walk with bomb   2018 6 5

 

 

 

宴が始まる

みわたせばみわたすほど贄だらけだ

fever

ベンチまで笑ってる

スポーツバッグにした

白のエナメルにアメリカのロゴが入ってる

アメリカか

なんだか皮肉が込められていそうで照れる

イジメをすすめたGirl Scouts

fever

煙草をポイ捨てした爺さん

fever

紫色の煙

fever

たくらんだ若者

get up

うわさを広める主婦主夫

fever

のぞき見する少年

good luck

犬を連れて歩く気持ちはこんなものかな

サテライトで学んだ知識もいいものだ

慎重に扱ったものも出来上がれば気持ちよくぞんざいに持ち運べる

日本製のスニーカー

fever

セクハラパワハラ焼け野原

I got it

与党と野党とカスミソウ

march

さげすむ共感

的を射てる恍惚

味のないフレンチ

懺悔する昆虫の群れ

拡散するカルトを検索する学生

fever

独占する男を独占する女

fever

ゆるくなった指輪を直さない心理

狭くなった見識を広げるプラチナ

化合する硫酸に演繹した火薬

今日のおかずはウラン

Would you have bread or rice

乾燥するアップタウンガールはさっきのガールスカウト

every every every

セクハラパワハラするいいお父さん

日本製のスニーカーを炒めるおばあさん

fever

清算をたくらんだ若者

get up

清算をたくらんだメカニズムシオニズムオーガニズム

fuck

賃金の平均

カタルシスの解散

まどろっこしい残念

介護が大好きなうそつき

少子化に藁の束

アーティストに泣き

増える自称アーティスト

金を稼げないアーティスト

名刺にエンターテイメントサイバークリエイター

不倫は陰りのある佇まい

日本の解散に黒い散弾

今日が終わり

今日で終わり

今日を終わる

fever

 

Take a walk

Take a walk with bomb

Take a walk

Take a walk with bomb

with bomb

 

 

 

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Sad Movie Coming Soon     2018 5 21

 

 

泣きたいくせに

笑ったりほめられたりのぼせたり誰かに丸ごと愛されるよりも泣きたいくせに

 

心配して不安になり欠落したどん底を知りたいくせに

主人公ががとことん悲惨な目にあって救いの手が届かないことを

打つ手がないほどの人生の転落を

アンハッピーなすべてに心を奪われるくせに

 

また自分を隠して

マゾヒズムを迷彩して

 

泣きたいくせに

これ以上ないくらい他人の人生の恨みつらみを上から眺めて泣きたいくせに

どれだけ漆黒のラストシーンになるかをよだれがでるほど欲して

探してはもっと

探してはもっと

スクリーンの中にBADを求めて

現実を見渡して勝手に嘆いて

おぞましいほどの結末によがり声をあげて

異常の初めまして

シアターは異状

 

快活なオーラをだして他の子ときゃぴきゃぴしながら

 

泣きたいくせに

 

 

 

 

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