観劇 2018 5 24
呼び声の高い演劇を観て後悔をしなかった日はない
どうやら俺の感性は大きく振れているらしい
緑色のワンボックスに紫の犬が乗る
じゃあ俺は黄色のマウンテンパーカーを羽織ろうか
西口のコンコースを見渡すと
誰もかれもがモノトーン
せいぜい頑張って紺色カーキ色
ルージュとマニキュアだけが健闘中
全く響いてこない
みんなどうした
何かあったのか
お前が目立つと爆撃されるのか
カフエーの女給がそんなみすぼらしい色でどうする
客をよろこばせろ
金を稼げ
大正デモクラシーは文明開化よりもセクシー
お前のコーデの下に隠されたものは激しく色めいているのではないのかい
重力に負けそうな虚無のカラー
黄色いハンカチを見て反省しろ
昭和の成長は団塊のセレモニー
60過ぎはあなどれない
何か落ち着いたふりを仕込まれたのかい
後ろにムチをもったサーカスの団長がいるのかい
ガウガウいって炎の輪をくぐってろ
俺は空中ブランコにあこがれるけどね
それでも自分には主張があると
自分の個性はそこにあるわけではないと
声高らかに宣言してくれ
その鋼鉄の意思を見せつけてくれ
悲鳴と鳴き声が多い無名の芝居を観てそれなりの満足があった
アジアもブロードウェイに負けてはいない
ときにピンクが似合うそんなゾウもいると聞いた
ピンクの川が流れる模倣の得意な大国もある
詩人よ立ち上がれ今こそ決戦のときだ
意地になって個性と難解を競う大会が始まる
鋼鉄の意思を持つが表現できない凡なるサルたちに
目に見える形で具象と抽象の狭間を突きつけろ
裸の自分で勝負するとうそぶく白Tシャツ野郎に
意気地のなさを指摘しろ
学校の制服がなければ勝負もできない
見せかけの覇気に本当のことをささやけ
人と違うことを叩かれたくない
人と違うことで後ろ指をさされたくない
はやりものは手に入れたい
みんな着ているから自分も着ることができる
もう少し大きく振れてもいいんじゃない
たまにはドキュンとぶっ放してもいいんじゃない
お前の渋さも悪くないけれど
芸術はもう少し幅があるんだよ
お前の破廉恥は誰もにバレている
あいつの破廉恥を暴露しろ
破廉恥を隠すぐらいなら
演劇なんざ観にいきゃあしない
