私が思うイタリア人の特技は…
他人の話題を自分の話題にすりかえること。
ま、日本人でもその特技を持った人が時々いますが…
例を言うと…
「私、先日、◯◯へ行ってきたんだよね〜。」
と、そのことについて話しだそうとすると…
「あ、私も行ったことある!◯◯って××だよね〜。でさー、△△でしょ?□□だしねー。」
みたいに、お題をかっさらっていく。人がけっこういる。
こんなことを書くのも、実は先日の授業で…
「茶道を一度見てみたいんですが…」というお願いの仕方が出てきたんですね。
上の文末、“…”の部分に「見せてもらえませんか?」とか、「誰か紹介してもらえませんか?」と付け加えなくても、「〜んですが…」と言えば、日本人の場合は察してくれると。
でも、それはイタリアでも同じはずだよねと。
すると、イタリア人の生徒さんたちは、
「確かに、そこまで言えばイタリア人でも“お願いしてるんだな”と察する人もいるよ。でも、はっきり言わないと、“私は華道を見たいんだよね”とか、“私は茶道見たことあるよ!茶道ってね…”と自分の話題にすりかえる人もたくさんいるよ。」
と。
確かに
イタリアでは、「私は」「私が」といったアピールがすごいです。
他人よりも、まず「私」。
でも、イタリアはそういった文化、自己アピールをどんどんしていかないといけない社会なので、それが悪いこととは一概に言えません。ただ、自己アピールが苦手、「出る杭は打たれる」の社会で育った日本人は不快に感じることが多いと思います。
「そういえば、私、言いたいことがあって話し始めたのに、いつの間にか話題をもっていかれちゃったな…めんどくさいし、もういいや。」
ってことが、イタリアではけっこうあります。
ダンナもときどき、これをするんですよ。ザ・イタリア人。
その場合ダンナには「私が話したいことがあるの。」と自分に話題を戻しますが…
他のイタリア人だとなかなかそうは言えません。さすがにね。
複数のイタリア人たちの中で、話題の中心になるのは至難の技です。

